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銀河の行軍。それは自分の中に巣くう嫉妬を捨て去り自分の夢に向かう物語。この世でありなが…

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銀河の行軍。それは自分の中に巣くう嫉妬を捨て去り自分の夢に向かう物語。この世でありながら銀河を行軍する一兵卒ひとりひとりが主役であり、大きな成すべき大義を持っている。それを率いる女の総大将は、母であり、姉であり、恋人であるから、恐れることはなにひとつないのだ。

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銀河の行軍はカクヨムに移動しました。13日までは過去作品の公開となりますので、新作は14日行こうとなります。よろしくお願いいたします。 下記URL https://kakuyomu.jp/works/1177354055515698796

    • <広告> 銀河の行軍は2021年1月10日までにカクヨムに随時移動します。 URLは一作目の移動が完了次第、貼り付けを行います。

      • 銀河の行軍<脚力>

        無間地獄に落ちていく亮はすでに自分が何をしてしまったかわかっていた。だからこそ落ちていく無間地獄が耐えられなかった。わかっていながらも、そして学んだことをまだ繰り返す自分が許せなかった。どうしてそんな阿呆なのかと自分を悔いた。悔いて悔いて自分を呪った。自分を許すことはせず、ただただ自分を痛めつけるようだった。されとて、その痛みの行く先を創造することもできなかった。無間地獄に落とされた理由はわかったのに、そしてそれを告解しているというのに、まだ速度をゆるめず自分は落下している。

        • 銀河の行軍【無間地獄への再入獄】

          弱音はまだ気持ちをくすぶらせていたい。その気持ちを自分で消化することもできずにいた。たしかに、恥というものを自分で消化していくのは難しいことだろう。 ーー総大将は何をしていたか? そう感じて総大将に目をやったのは亮だった。それを総大将は予測していたから、総大将は亮をにらみつけた。そのにらみに亮は無間地獄を見た。恐ろしい、あの痛みと恥を思った。自分の小ささを思い出させられた。思い出さないように必死に二をしようとした、でも無駄だった。次から次へと湧いて出てくるのだ。蓋をしよう

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        銀河の行軍はカクヨムに移動しました。13日までは過去作品の公開となりますので、新作は14日行こうとなります。よろしくお願いいたします。 下記URL https://kakuyomu.jp/works/1177354055515698796

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        • 銀河の行軍<脚力>

        • 銀河の行軍【無間地獄への再入獄】

          銀河の行軍【狡猾な弱音の出現】

          夜半過ぎ、軍は小休止を取ることにした。どの隊も疲弊していた。あの出発からわずかな時間しか流れてないなかったというのに、自分たちの弱さを三瀬つけられた気がして、弱音が漏れ始めていた。 中には弱音など漏らしてしまえば、あの総大将にまた無間地獄に突き落とされると黙っているものもいた。しかし総大将は何も言わず悲しそうに眼をそむけるばかりだった。それを察した幾人かは弱音を吐き始めた、それを察した幾人かは弱音など捨ててしまえと、少し行ったところで唾を吐き捨てた。小便をしたものもいた。そ

          銀河の行軍【狡猾な弱音の出現】

          銀河の行軍【東西南北の総大将と敵】

          軍は一切の説明を受けずして、行軍を開始した。錦の御旗は最後尾に、総大将と共に。しんがりをつとめるはあの亮である。先鋒は甚吾が志願した。女の総大将はそれを良しとした。それぞれがそれぞれの役割を理解し、自ら志願することに意味がある、そんなのふうにほほ笑んだ。 南の敵は「喜び」である。決して侮るべき敵ではない。この喜びというものは自分を必ず飲み込んでいく。それも良い気分で、時に酒のように麻薬のように本質を見せなくしてしまう。それが、「喜び」である。 私たちの生活におよそ、多くの

          銀河の行軍【東西南北の総大将と敵】

          銀河の行軍-starting over-

          ひとりひとりの兵士が無間地獄から無事の帰還を果たした。ひとりとして夢破れたものはいなかった。片腕を引きちぎられたものもいた、目玉をくりぬかれたものもいた、ひどい拷問にたえたものもいた、しかしだれひとりとして命を落としたものはいなかった。兵士たちの帰還は野営の陣からしっかりと見つめられる。ひとり、またひとりと姿が見えるたびに、あの女の総大将は涙した。ひとりひとりの名前をつぶやき、大粒の涙を流しては祈った。それが総大将の本来の姿とはまだ誰も知らない。兵士たちは傷つき、やっとの思い

          銀河の行軍-starting over-

          無間地獄 巨大な脳みその脱皮

          亮が黒い炭酸の海の中に落ちた瞬間、亮に胸が戻ってきた。その瞬間から亮の胸にビジョンが下り、そして目ではその巨大な脳みその脱皮が映し出された。心には平和が、そして目には脱皮のグロテスクさが。着々と脳みそは脱皮していく。 はじめに目から一番遠い部分の薄皮がはがれ始めた。生々しい血が流れだし、痛みは見るだけで想像できた胸に映し出されるビジョンでは、亮が処刑台へと行進していく。目に映る脱皮の姿は、血を垂れながしながら、そのあとに海を出していった。皮がはがれて、血が流れて、黄緑色の膿

          無間地獄 巨大な脳みその脱皮

          【番外・注釈】総大将の仮面

          無間地獄に落ちている一兵卒たちの様子を心配しながらも、あの、総大将は仮面を脱いで、ひとり部屋の隅で泣いていた。 総大将は美しい仮面をつけている。それは装飾品で飾られたような華美なものではなく、ごくシンプルで重厚であった。伝統的な職人に作らせたものだから、どこか錆びついていて、どこか気品があった。どちらにせよ、とてもクラシカルなつくりの美しい仮面だった。 総大将の涙はこの仮面によって常に隠されている。本来であればありのままの自分のほうが齟齬がなくてよいのかもしれない。しかし

          【番外・注釈】総大将の仮面

          無間地獄<お前は俺かそれとも別のものか?>

          その巨大な脳みそはただそこに在るかのようでいて、そこにはなかった。自分の中にあるようで自分の中になく、自分の外から話しかけているようで魂に響いている。しかし、それは一度も見たこともない「思考」であったから、かなり異質に感じた。その異質な思考が自分の中にあることが気持ち悪かったし、その気持ち悪さの中にどこか叱られているような居心地の悪さを感じた。されど、それは、神のような絶対善でもなかったし、またあの総大将のような他者的な恐ろしさもなかった。奇妙であると言ってしまえるほど同列で

          無間地獄<お前は俺かそれとも別のものか?>

          無間地獄<巨大な脳みその登場>

          どのくらい落ちただろうか。そんなことを考えている余裕がないところから、亮はさらに気持ちを煮詰めた。醜聞をさらさないために亮は落ちることに集中していった。その時の流れに考えを集中させた。どれくらい落ちていくか、どれほどまでに落ちていったか、時間の流れのない中でただただ時間の流れを数えた。変わらず醜聞は亮を襲った。それでも、時間の流れに集中すれば醜聞はいくばかりか和らぐ気がした。そう、そんな気がしただけでそれは本来、現実的に、また他人の目を通せばどう映っているかはわからない。され

          無間地獄<巨大な脳みその登場>

          無間地獄<ある男が送るその有様>

          その総大将に指名された男の名前は亮という。総大将を見つけたのはあのスターバックスだった。いつものスターバックスできれいな女がいた。PCを異常な速さで神経質にたたきながらコーヒーをすする姿にいつもぞっとさせられていた。夜になればあの女が悪魔として彼を襲った。妻がいたわけではないが、共に暮らす彼女がいた。いつ帰ってくるかもわからない、尻切れトンボのような関係だったけれど、事実上「女がいた」。それでも毎夜毎夜、あの総大将にうなされた。スターバックスに行けば必ずいるその女のPCをのぞ

          ¥2,000

          無間地獄<ある男が送るその有様>

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          招聘

          その戦いはおよそ荒唐無稽だった。だれかが夢を見たときに人はそういう。前例があってもそうであるのに、前例がなければちくりちくりと刺していく、その重箱の小さな隙間に穴を見出すために人は躍起になる。心配を思うのか?否、人はそんなに人に寄り添ってはいない。平凡な道を歩むとき、人は一瞥さえくれないだろう。 ーー総大将はそう言った。兵士たちはまさか男であるのに、女の配下に下り一兵卒として耳が女の声を求めている現実が来るとは思っていなかった。これは夢だと誰もが女の声に耳を傾けながら、心の

          戦いとは?ー総大将の演説ー

          戦いとは負けてはならない。絶対に。戦いである以上、絶対に負けてはいけない。何者にも自分にも絶対に負けてはいけない。負けていいことは一切ない。なぜならそれは戦いだからだ。これが参戦できる、軍に所属できる最低条件だ。 ついてこれるものはついて来い。しかし絶対に私は負けを許さない。 ーある志願兵が言った。 「閣下、負けとはいったい何を指しますか」 女は言った。 「おまえは名前一つ呼べないのか。閣下とは何を意味するか考えてみたことがあるか」 志願兵は息をのんだ。女のすごみ

          戦いとは?ー総大将の演説ー

          鬼ごっこの結果ー見果てぬ夢への切符ー

          鬼ごっこの夢は何を意味していたのか、そのことを書くのに、こんな時間になってしまいました。でも、「ソレ」はまだ来ませんから大丈夫でしょう。 列車の発車時刻は真夜中です。まだ間に合います。 あなたはお小さいころ、ヒーローになりたいと思ったことはありませんか? ある日、突然思い立ったように聖剣を手にひとり大海原を渡り、山を越え、くじけながらも涙を見せず前を向き修練を積み、やがて多くの敵を倒せるようになった。それだけでは飽き足らず、天の川を大きな海賊船で渡り銀河のかなたに、新た

          鬼ごっこの結果ー見果てぬ夢への切符ー

          【鬼ごっこの結果ー前哨11.26/2020】

          いつだって私の心には夢と現実がうずまいていた。この鬼ごっこだって本当はうそかもしれないし、ここに書いてあることだって夢なのかもしれない。嘘と夢の間を漂うように生きている私にとって、ここに書いたことがどんな意味を持ってどんな影響力を持っているかなんて知りませんし、知ったところで私の夢遊病のようなこの気持ちが治るとも思っていませんから、生きるには影響がないと言える。 私が見た人はもしかしたら実在していないかもしれないし、私が見ていないかもしれないし、もしかしたら、その人が私の頭

          【鬼ごっこの結果ー前哨11.26/2020】