自閉スペクトラム症者の情動調整の動向

自閉スペクトラム症(ASD)者の情動調整の最近の動向があったのでそれを読んでみた。
情動調整の中でも「再評価方略」と「抑制方略」の研究が主にされているらしい。

抑制方略は読んでそのまま、情動を内側に抑え込む方略で、再評価方略は簡単に言えばその出来事をポジティブに捉え直すことといえるだろう。(本当のところは原文を当たってください)

抑制方略は気持ちを抑え込んでしまうのであまり良くなく、それよりは再評価方略の方がいいということなんだけど、その再評価方略をとるにはASDの特性もあり難しいところがあるみたい。
それに対してCBTの認知療法寄りのアプローチがなされてるようだけど、それもうまくいったりいかなかったり、これからまだまだ研究が必要。

CBTでのアプローチで再評価方略を実践的に取り入れられるようにしていくとすると、この論文にもあるように特定の場面をロールプレイして違う行動を身につけて行くことが大切なのかな?

情動調整が苦手な人は多いと思うし大事な研究だと思うから、これからの動向も気になるしその他の方略も気になるところ。実際に臨床場面で情動調整の困難さを抱えている方も多いので、さらにどういう介入があるかを見ていかなくっちゃ。

臨床場面で自分ならどうするかということを考えさせられる論文でした。

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参考文献
永瀬開 (2017). 自閉症スペクトラム障害者における情動調整に関する研究動向 使用する情動調整の方略と介入方法に注目して, 人間環境学研究,15,35-44.

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