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#12 休む前の私(挫折)

初めて挫折した話。

※#5の続き

疲労を解消できないまま、
長期プロジェクトに入ることになった。

セブンイレブンといわれる朝7時から夜11時まで働く週もあり、
このプロジェクトも、身体的にかなりきつかった。

続けられたのは、上司に恵まれたからだろう。
アウトプットを評価してくれたし、
私がやろうとしている活動を肯定してくれた。

アサイン後、半年経過したとき、
業務中に突然心臓が痛くなり、
30秒~1分ほど息ができないし指も動かせなくなった。
マウスを握ったまま固まる私。

後日、病院に検査に行ったが異常無し。
医師からは、精神的なストレスからきたのかもしれないと言われた。
この時、業務に支障がでなければ問題ないと思った。
(いま思えば、これは身体からSOSだったのかもしれない)

満身創痍で走り続けて、1年半が経った時に、
晴れてプロジェクトから離脱できた。
心身ともに、非常に疲れていた。
心底疲れていた記憶がある。


コンサルは紙書いてなんぼ。
提案書など様々な資料作成を行うのはコアスキル。重要。
私はパワポにExcelに、割と評価されてきたこともあり、自信があった。

ただ、あまりの疲労に、
この頃はパワポもExcelも、そもそもPCすら触りたくない気持ちだった。

アベイラブルを選ぶか、有休でしばらく休息をとることもできたはずだが、
疲労による判断能力低下で、なんと私は休みを挟まず、
プロジェクト離脱の翌営業日から新しいプロジェクトに入ってしまった。
(今思えば、完全に痛恨の判断ミスだ。かわいそうなほどポンコツすぎる)

不幸なことに、
テーマの難易度も高ければ、
プロジェクト文化も合わず、
与えられた役割も重く、
そして上司の思考の思想と相容れず、
すべてがストレスになった。

疲れてきっている私は大事な資料を作りたいのに、
頭が働かず、紙が書けない状態になっていた。

効率的な資料作成のため、
まずは方眼用紙やコピー用紙など適当な紙にラフな絵を描く。
全体ストーリー・構成をどうするか、
各スライドに書くメッセージや要素は何か、
必要な根拠はどう表現するか、
みたいのを手書きして、型が決まってから、
実際にパワポで資料を作る。

私はラフな絵すら描けなくなっていた。
やることは理解しているのに、何もイメージが湧かない。

溶けていくだけの時間。
あまりにもアウトプットできない状態、
状況を変えられない事実に、かなり焦った記憶がある。

仕事終わり、
成果が出せないこと、居心地が悪い環境、
高いプレッシャーに不安で不安で仕方なくて、
職場から動けなくなり、すがる思いで家族に電話した。

たまたま電話に出た兄に、
今置かれている状況を説明して、2‐3時間くらい?涙をながらに紙が書けない話をしていたと思う。
この頃、不安すぎて助けを求めて、朝昼晩深夜早朝問わず、家族に電話しまくっていた。
(家族曰く、朝と晩で話す内容もテンションも全く違うし、話したことを覚えていないからとても心配したそう)

このあと、上司のサポートを得て、
紙を書き、会議でプレゼンすることまではできた。

ただ、完全に実走力がない。
紙が書けない。
つまり存在価値がないのだ。


そしてついに朝起きられなくなった日がきた。
朝起きられない経験をしたことがある人ならわかると思うが、
文字通り、起きられないのだ。
身体が動かない。

この日は、なんとか遅出だが出社して会議を終えた後、
気持ちを整えてから上司に休みを申し出た。

そのまま早退することになった。

会社を出る前に、メンターにも連絡をして、
翌日から休暇に入ることになった。

人生でワースト3に入るくらい、最悪な気分。
そして心底疲れていた。
人間ってHP0になると、こういう気持ちになるのかと思った。

会社を出たが、家に帰ることができず、
放心状態のまま、しばらく会社周辺を散歩して、
やっと家に帰った記憶がある。

休みのきっかけは、紙が書けなくなったことだった。



まず現実を受け入れられない。
自分の身に起こっていることが分からない。
状況や状態に応じて、自分のやり方を変えられなかった。
自分の体力や能力を過信しすぎていたから。
慢心からくる選択で起こった結果を受け止めることができなかった。

挫折をしたことがなかったので、
後々になってから、これが挫折だと分かった。

自分を信じてきた結果がこのざまなのか、
今までの選択すべてが間違えていたような
人生を全否定されたような感覚になった。

今振り返ってても、この日の感情をすべて明らかにすることは難しい。


兎にも角にも
無事に家に帰ってくれてよかった。笑

こうして振り返ることができているのは、
過去として消化できている証拠だな



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