現代にマッチするorしないアンティークジュエリー

100年以上前、アンティークジュエリーが制作されていた頃のファッションは、
女性はコルセットを着けていて、大きく広がったロングスカートを履き、
時にデコラティブな巨大な帽子を被っていました。

現代とは、まるで違います。
ココシャネルが現れ、コルセットから女性を解放し、
ボブなどのショートヘア、パンツスタイル、膝丈のスカートなど、
現代のファッションスタイルの基盤ができるのは、
1900年代になってからです。

1800年代、女性は身動きもままならないコルセットを着けたファッションをしていました。
当時、このコルセットのファッションに合わせて制作されたジュエリーが、
現代ではアンティークジュエリーとして、紹介されているものです。
そう！基準になったファッションスタイルがあまりに違うから、
全てのアンティークジュエリーが
現代のファッションにマッチしないのです。
マッチしないのは当然なのです。

私がロンドンで出会ったアンティークジュエリーの中には、
まるで現代のデザイナー？の作品と感じるほどに、
アート作品のように、アヴァンギャルドなジュエリーがありました。
アンティークジュエリー＝ダサい！という、
私のイメージを根本から覆すジュエリーたち。

ある時、キャリアが数十年のアンティークジュエリーディーラーさんが、
私に話してくれました。
「日本人バイヤーが買っていくアンティークジュエリーって、
何十年も変わってないの。クラシックで、定番ばかり。
もっと興味深いアンティークジュエリーだってあるのに、全然冒険しないのよ。
若いリサは、ファッションが好きなリサは、
もっと違った視点で買い付けできるし、そうするべきだと思う。」

もっと、現代のファッションスタイルに合う、クールなアンティークジュエリーを日本でご紹介するべき。。。
この気持ちは、私がメルティングポットをスタートした当初からあり、
今もずっと変わりません。

ファッションの道に進むことはしなかったけど、
子どもの頃から大好きだったファッション、
高校生の時から、毎シーズン、
パリコレクションをチェックするのが楽しみで仕方なくて、
大学生の時は、バイト代を全て洋服と旅とCDと本に使った。
そんな私の経験が、アンティークジュエリーの買い付けに活かせるかもしれない。

古きと新しき文化を繋ぐ役目をしたい。
アンティーク＝ダサい！というイメージを覆したい。

ずっと、この気持ちを忘れることなく、
私はイギリスに通い続け、アンティークをご紹介し続けられたら…と思っています。

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