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たったの2週間でバーチャル展示ブースを作ったら、鬼ごっこが捗った話

こんにちは、秋葉原で3Dデータ制作と3Dプリントのサービスをやっている株式会社メルタです。オフィスでVRを堪能しても放置される良い会社です。

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初めての緊急事態宣言からまもなく1年。新型コロナウイルスの影響は弊社にも影を落とし、展示会などで使う3Dプリントの注文がぱったりと途絶え、ヒジョーに厳しい期間がありました。

他方、意外なことに、3Dモデルの制作依頼はジワジワと増えていきました。その背景には、物理的な接触が難しい中で活発になった『バーチャル展示会』の存在があります。 

バチャオン

出展: 設計製造・AI・IoT・DXバーチャルオンライン展示会 Webページ

VRChatclusterHubs といった3D空間を共有するサービス上で、各自が3Dアバターやオリジナルの展示ブースをお披露目。気になるところにお邪魔して、情報交換をする。そんなバーチャル展示会を盛り上げるため、ブースの什器やアバターの3Dモデル制作依頼がメルタに寄せられたのでした。

そんなある日、メルタ自身のバーチャル展示ブースを作る機会に恵まれました。色々あって超短期間で仕上げたのですが、とってもエキサイティングだったのでお知らせいたします。

国内最大級のイベント、 『XR Kaigi 2020』 に参戦!

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メルタが初めてのバーチャル企業出展を行ったのが、こちらの国内最大級のVR/AR/MRカンファレンス『XR Kaigi 2020。はちゃめちゃに豪華な講演やセッションのかたわら、XR関連の企業として展示を行いました。

他の展示企業を見まわせば、日本マイクロソフトやNTTドコモ、ユニティテクノロジーズジャパンといった強強(つよつよ=すごく強いこと)な皆様。位置付けだけでいえば、メルタもこのメンツに仲間入りできたというわけですね(傲慢)。

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意気揚々とこんなバナーを登録したのですが、初動が遅かったせいで、ブースの締め切りまで残された時間は、たったの2週間。「特設バーチャルブース」なんて、1ポリゴンもできていなかったのです。

「ブースは広ければ広いほど良い」説

ともあれ、3Dひとすじで6年もやってきたベンチャーである我々。Hubs を使うのも初めて、手を動かせるのも2〜3人という状況でしたが、なんとかなるでしょう。

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さて、最初にサンプルとして紹介されたのは、フラットな空間にパネルが並ぶ、いわゆる普通の展示会を再現したブースでした。もちろん必要な情報は掲載できますし、閲覧性が高いというメリットがあります。

しかし、3Dに脳を侵された私たちは感じてしまったのです。
「バーチャル空間なら宙に浮かべるのに、なぜ壁を作っているのだろう?」
「もっと現実世界の法則を無視して良いんじゃないか?」
と。

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そう、「バーチャル展示会」とはあくまでメタファー。物理空間で行うための、規格化された構造に従う必要はありません。締め切りまでの時間もないのに、「ブースは広ければ広いほど良い」という信念のもと、壮大な制作計画がスタートしました。

ブースを進化させる「バーチャル内見」

まずは下絵の制作から。参考になりそうな画像を何個も集めて、制作メンバー間でイメージの共有を進めていきます。

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「吹き抜けがある」「入り口は地下から上がってくるように」... など、3D空間ならではのダイナミックな構造を盛り込んでいきます。リアルな展示会場では「スタッフと会話するBAR」なんて作れませんが、バーチャル展示会ならまったく問題ありません。ここなら妄想が100%許されます。

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ある程度イメージが固まったら、3Dモデリングソフトを使って建設を開始。最初のうちは静止画で進捗を確認していましたが、ある程度ブースを作った段階で、アバターとして空間に入る「バーチャル内見」に移行しました。

Hubs の仕様を確認したり、アバター視点での見え方を体感したり。モデリングソフトだけでは分からない改善点がたくさん見つかります。なにより、アバターとして相談していると、なんだか気持ちも高まりました。

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「高いところ感が欲しい」という意見から生まれたのが、次の画像にある「下のほうを小さくして遠近法で高いところ感を出す裏ワザ」。ある意味、バーチャル空間ならではのトリックと言えるかもしれません。

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一通りブースが完成したら、メルタがこれまでの業務で作ってきた3Dモデルをブースに配置し、やたらめったら賑やかにしていきます。

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こちらはブースの吹き抜けを貫く弊社ロゴ。担当者曰く「ロゴがブースに突き刺さってるほうが良いかなと思って突き刺してみました」とのこと。そうなの?

鬼ごっこも捗るブースが完成!

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こうしてメルタの『XR Kaigi 2020』用ブースが完成。巨大なロボとロゴが見守る高層建築の中、宙に浮かぶ弊社サービスを眺められる唯一無二の空間となりました。

イベント期間中はBARで商談したり、広大な空間を生かして知り合いと鬼ごっこを楽しんだり。ちょっと先進的すぎた感はありますが、メンバー共々楽しみながら、弊社ならではのバーチャル展示ブースを作ることができました。今後のバーチャル展示の参考になれば嬉しいです。

おわりに

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

株式会社メルタは、全ての人に「やさいしいものづくり」を掲げ、標準3日の3Dプリントサービス「3Dayプリンター」や、あらゆる用途・形式に対応した3Dモデル制作サービス「モデリー」を運営しています。

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こんなブースも作りました。個性が光る作品なら負けません。

今回紹介したような、バーチャル展示ブース用の3Dモデルやアバターの制作にも取り組んでいますので、もし興味があればお気軽にお声がけください!

それでは、また!

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