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スズメになった話

今朝少しだけスズメになってみた。

毎朝15〜30分ほど瞑想をするのが日課なのだが、ここ最近は新型コロナの影響もありモヤモヤしているので長めに座っている。仕事柄お会いする人たちにマインドフルネスや瞑想の良さをお伝えしているが、多くの人にとって継続するハードルは高い。その良さは理解してもらえても、もともと忙しいのに毎朝瞑想なんてやってられないというのが正直なところだろう。それでも声を大にして伝えたいが、マインドフルネスの効果は半端ない。忙しい時はあえて長めに座る。これ基本です。

今朝は最近読んでいた本の影響もあり、久しぶりに長めに慈悲の瞑想をしてみようと思った。Loving Kindness Meditationと呼ばれる瞑想法だが、簡単に言えば自分や家族、他人や世界中の生物に愛を届けるという大変ピースフルな瞑想だ。これにより他人や自分を思いやる脳の機能が高められ、人とのコミュニケーションがスムーズになり、何より自分がハッピーになる。

そこに登場したのが、ベランダで鳴いていたスズメだ。いつもは聞き流しているのだが、今日は瞑想中に何羽かの鳴き声に気づいたので、そのスズメたちが幸せに生きられるようにと願ってみた。そうすると彼らのたくましさというか、生命力を感じた。都会のどこかにある人知れぬ草むらか木に巣を作り、卵を産み、ひなが育ち、巣立ちをする。自ら餌の虫を探し、見つからなければ野垂れ死ぬ。全ての動物が経験しているサバイバルだ。人間を除いては。

生物は環境に適応することで生き延び、適応できない種は自然淘汰されてきた。しかしある時から人は環境を作り変えることを覚え、個体として環境に適応することをやめた。それが功を奏し、一つの種として地球の頂点に上り詰める。そうして「人権」が自然に優先する世界ができた。多くの偶然の上に、生き残りたいという強い意志が重なり、人間は繁栄することができたのだろう。

今、世界中で新型コロナウィルスに対する恐怖が蔓延している。人間という種を守るべく多くの人たちが戦っている。これに反対する人はいないだろう。一方で同じように生き残りたいという強い意志を持っているであろう、他の生物たちに少しだけ関心を持っても良いかもしれない。彼らは皆(人間を含む)自らの生存を脅かすものたちと戦っている。現在、我々が感じている種としての生存を脅かされる恐怖を他の生物たちも持っているかもしれない。

そんなことをふと感じたのでメモしておく。

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