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読書日記:『木曜日にココアを』が心にしみた。病院の待合室で、熱い涙。

うわぁ〜。
また素敵な本に出会ってしまった〜。

『木曜日にココアを』 青山美智子著

少し前に読み進めていて、読み切っていなかったのを、今日、病院の待合室で読み終えました。

読み始めてまもなく、もうじ〜んときて、すぐ目頭が熱くうるうると。待合室で涙をぬぐいつつ読み終えました。
読みかけてしばらく間が空いちゃったから、少しわかりにくいかな〜なんて思いながら読み始めたけど、まったく問題なし、でした。


この本は、ちいさな喫茶店から始まります。
東京の、とある川のそばにある、さりげないけど、入ってみるとあたたかさが滲み出てくるような、そんな店員さんとお客さんがいる喫茶店。

出てくる登場人物が、不思議な糸でつながっている話というか、幾重にも交差していて、そんな人たちの、それぞれのドラマを紹介してくれる短編集です。

著者の青山さんがシドニーにいらした経験があるということで、オーストラリアも日本も舞台になってます。

この本に出て来る言葉から、とても元気をもらえるな〜。
搭乗人物の“輝き”をわけてもらえる、というか。

川のそばとか、公園のそばとか、自然とつながってる場所にずっとあって、インテリアが落ちつけて、程よい自然光も入っていて、誰かと喋るよりも、一人で行ってホッとしながら本読んだり、手帳タイムしたり、手紙を書いたりしたいな、、、そう思えるような喫茶店。
、、、って、いいですよね。

そんな喫茶店で、ちょっとしたハプニングがあって、恋に発展したら…!?とか、素敵な出会いで人生の友みたいな人ができたら…!?とか、この本を読んでいると、実際にそういうドラマがあってもいいんじゃない?と思えます。私の人生に起こってほしいし、これから起きるかもしれない。



私が好きな作家さんの本を読んで思う共通点に、“この世界に私も入りたい”“同じ世界を生きたい”、って思うのだけど、この本もほんとにそう思いました。


この本の最後の一言が、もうベタ過ぎるっちゃベタ過ぎるんだけど!
もうこの、人の心に“ど真ん中!直球どストライク!”みたいなあえてのセリフが、何か忘れかけていた熱いものを、思い出させてくれるような感覚になりました。
一言で言えば、情熱です。

“推し”とか“沼落ち”とか、好きなものに“没入”する言葉は、今もいろいろあるけれど、この本のラストまで読み切った時に感じた熱いものを表すのは、『情熱』がピッタリ。
純粋な情熱、恥ずかしさのカケラもない、まっすぐな情熱です。
しかも、人へのやさしさも十分に持った情熱で、傲慢さとか独りよがりが入る隙がないような情熱を、感じました。

きっと、私も、昔は持っていた(ハズ)、、、。

なんか、とてもとても大事な気持ちを、よみがえらせてもらえた気がするんです。
この読後感、忘れたくないな…。

こんな短い短編の組み合わせなのに、読み手にこんな感覚を残すなんて、青山美智子さんすごい!!
すでにたくさんの作品を発表されているので、他の本を読むのもとても楽しみです。
あぁ〜、素敵な本を読んで、あれこれ行動したいから、やっぱり元気で長生きしたい。

いつも私に惜しみない栄養を与えてくれる本に、今日もまた、感謝しています。

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
あまりストーリーを描かなかったので、なんのこっちゃ!?と思われたかもしれませんが…。ストーリーを書くのがとても苦手なんです。野暮になりそうで。

本の後ろに書いてあるこちらだけで、私はこの本を買うには十分ではないかと思ってます。

いつも思うんですけど、この文章書く人、天才!だと思う。編集者さんかな?


『木曜日にココアを』 とても、おすすめです。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。


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