見出し画像

プリミティブな染織の世界【柚木沙弥郎展】

恥ずかしながら、柚木沙弥郎さんを知ったのは去年秋のこと。
SNSで流れてきた、京都での展覧会「life LIFE」の布の森、御年99歳でいまだなお創作活動をされていらっしゃることに感銘を受け、東京での開催を心待ちにしていました。

生誕100年
柚木沙弥郎展
1/13-4/2 日本民藝館にて開催中

日本民藝館は、1936年、生活工芸品に美を取り入れる「民芸運動」を推進していた柳宗悦により創設。
民芸運動の本拠となる。

大谷石が美しい

引戸を開け、靴を脱ぎ、ミシミシと軋む磨き上げられた床を歩く。
吹き抜けの階段からはパッと目を惹く鮮やかな柚木さんの作品が飾られていました。

ご本人が原点と語る日本民藝館での展覧会はどの作品も長年展示されていたかのように調和しています。

創作活動70年。
制作年を見ると今も昔も魅力的なデザインと色遣い、根本的には変わはず、印象に残ったいくつかを残しておきたいと思います。

桃の節句 軸 1950年代
魚文布 木綿 1950年代
左 メキシコ人形 1970年代
右 命の樹 2017年代

左右の作品は40年以上の時が経っていますが変わらぬ発想力と色彩インスピレーションにワクワクします。民俗学に影響を受け、各地の作品から影響を受けていることがよくわかる作品の数々。

撮影可の作品
つばめのうた 2017年

全体のバランス、工芸品との調和が素晴らしく落ち着く空間でした。
2018年の柚木沙弥郎さんの講演の映像でご本人を拝見しましたが、95歳(当時)とは思えないセンスの良い格好に表情、少し強気な感じもアーティストらしくて格好いい。

「ワクワクを見つける」

自分からワクワクを探しに行く。柚木さんの言葉を胸にいつまでも好奇心をもってこの先も過ごしたいと思います。

ところで、柳宗悦氏の民芸運動は時期は遅いがウィリアムモリスのアーツアンドクラフト運動の日本版だなと思い、比較するのも興味深いです。

柚木さんのパッケージは開運堂さんで買えるそうです。

いつかこのパッケージに出会いたい

まだまだ柚木さんの作品に出会いたいので、これからもお元気で創作していただきたいです。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?