教科書のない授業ー体育

そういえば、体育について書いてなかったことを思い出しました。
教育実習は基本的に読み書きと算数に重きを置いているので、体育の授業は快く参加させてもらえなかったのです。それが最後になって、55時間の教育実習の内30分時間が足りないという事になり、その30分を埋めるために体育に参加させてもらえる事になりました。

日本の体育の授業と言えば、跳び箱や鉄棒が頭に浮かびます。もっと言えば、校庭を走らされたり、スイミングプールがあって水泳をやったり。でも、私が行った教育実習の学校にはスイミングプールもなく跳び箱など体育に特化した遊具が基本的にありません。遊具はあるのですが、どちらかというと、遊び道具のようなもので体育に使うものではありませんでした。水泳の授業は公民館のプールみたいなところへ課外授業としていくそうです。こうやって考えるとスイミングプールやちゃんとランニングトラックのある小学校というのは贅沢なものですね。

そんな中、体育の授業はドッジボールに似たような遊びをしました。ドッジボールならやったことある、と思いきや若干ルールに捻りがあったりして、それを学びながら小学生に混ぜてもらった感じ。体育の先生というのも代理の先生で、その日初めてこの学校へ来たような人でした。体育の授業なのに、スマートな革靴を履いていて、面白かったです。

ドッジボールの次はラグビーのようなボールを持つゲームをしました。若干小学生6年より体の大きい私がチームに入るからといって必ずしも有利になるわけではありません。なぜならば、私と同じような背丈の子はすでに何人かいたから。その子たちは走るのも早いしすばしっこい。基本的には女子の方が早熟で男の子より体が大きい女の子の方が多かったです。

普段クラスで仲良しグループに分かれてしまってあまり話さない子たちも、こういう時はチーム!みんなで外で体を使ってチームワークを学ぶっていうのはいいことなんだなあと、単純なことにしみじみとしてしまいました。普段、生意気だなあと思っていた子は、こういう時に仲間を助けかばうという良い特質を発揮していたり、子供の違った一面を見る良い機会となりました。

実は、前回EXPOが最後の授業と書きましたが、実質クラスの子供と最後の時間を過ごしたのはこの体育の授業でした。この時、私はこの学校にまたいつ戻ってこれるか、予想が全くついていませんでした。それでも、私のつたない教えを受け入れてくれたクラスには感謝しかなく。ドッジボールの広場でみんなにお別れを言い、6年生のクラスに挨拶をしました。その時に、I am going to miss you と言われて、嬉しかったけれど、その言われて嬉しい気持ちをうまく表現できなくて、後で後悔しました。

子供の成長は早い。次、帰ってくるときは、この子たちはもっと大人になっているかもしれない。変わっているかもしれない。そう思うとちょっぴり寂しい気持ちになり、教育実習のクラスに別れを告げました。

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