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ただの一日を越えていけ

手首を切った夜がある
眠れず迎えた朝がある

「みんながんばれ」
頑張れなかったらどうすればいい

見失わないように
終わらせないために
自分を守るためなら
自分を傷つけてもいい

吐けなかった夜がある
涙で濡らした朝がある

「いのちだいじに」
大事にできなかったらどうすればいい

間違わないために
見落とさないように
誰かを守るためなら
自分を生かしてもいい

それでも何とか生きている
近い約束を繋ぎ続けている

カレンダーを捲る新品のような左腕は
今でも見えない傷が這っているけど

「       」
次の作戦はどうしたっていいんだ
ただただ、ただの一日を越えていけ

 写真の夕陽は7年前の8月でした。
オレンジに染まる空が綺麗だとか思って取り敢えず撮ったのでしょう。
その頃は遅い反抗期だったので嫌煙家の母に見つからないようにベランダで煙草を吸ったりしていました。
(匂いでばれるんだけどね)
以降実家を離れるまではずっと何かにイライラして、ギスギスした関係で消耗してたように思います。
 昔からの癖は逃げること。
心のどこかでは今も逃げ続けている部分があります。
それが私だよなと諦めにも似た気持ちで開き直ったりものたうち回ったりもしています。
 詩の中の人は。
ままならない現実から目を背けるために躊躇い傷を何度も作ったりベルトを使って首を絞めたり意味もなく吐いてみたり田んぼの真ん中で泣いて暴れてみたりしていたようです10代後半は特に。
ガス抜きのように小出しにして、本当に死んじゃわないために努力?をしてきた人です。
もっと良い方法があるかもしれない、けれどそうやって私は私を保ってきました。
今は煙草の煙とともに愚痴を吐ける親友を得て、自虐的な行為はなりを潜めましたが見えない傷が疼くときもあります。

 最後に多感な10~20代をお過ごしであろう人々へ。
カレンダーは次の月を次の季節を残酷に示しているかもしれません。
でも捲り続けていくことを諦めないでください。
ただの一日を越えていってください。
自分だけの気持ちを認めてあげながら、自分だけの作戦でしたたかに生き延びていけますように。

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