【写真とエッセイと詩】トロウィープ
今回のロードトリップの山場とも言えるグランドキャニオンのトロウィープ。正直この発音で正しいのか?(笑)
予定では、ここでキャンプをして翌朝の日の出の写真も撮影することになっていたのだが、病み上がりの私にはキャンプはキツイということで、急遽日帰りに変更した。ここは、グランドキャニオンの一角にある秘境の地とも言える場所で、訪れる人は数少ない。その理由の一つは、辿り着くまでの道のりが極めて困難で、まず四駆でないと絶対無理。何もない荒野をひたすら走り続け、このトロウィープ付近になると四駆の車でモーグル状態、きちんと吊革につかまっていないと、むちうちになりかねない。
辿り着いたところの駐車場とも言える場所はこんな感じ。
この駐車場から歩いてすぐのところは、広大な景色が広がっている。
どれだけのスケールか写真だとわかりにくいのが残念。
帰りもモーグルを経験しながらようやく普通の砂利道に入った頃はもう外は真っ暗で、星を見つめながら荒野を更に走り続けた。
途中、トイレにまた行きたくなったが、荒野にトイレなどない。
車を止めて寒い中、満天の星に囲まれながら荒野で用を足した。
素晴らしい経験だった。
夜の荒野にて
車から飛び降り
何も見えない
暗闇の荒野に駆け込んだ
11月の冷たい風が
吹き抜ける
乾燥した地に
生い茂る草と草の間に
しゃがみ込み
静かに目を瞑り
体内から流れ出る液体が
大地に染み込む音色を聴いていた
目を開き
ふと頭上を見上げると
満天の星空に
ミルキーウエイが
横たわっていた
地平線にまで広がる
無数の星たち
360度どの方向から見ても
星で埋め尽くされた
紺碧の空
極上の解放感
11月の冷たい風が
髪をなびかせた
そろそろ車に戻ろう