【詩】南十字星の駅で
改札を抜けて「またね」と
友達に笑顔で手を振った
冷たい風が吹き抜ける
南十字星の駅で
西に向かう列車を見送った
青かった空が
薄紫に変わりゆく
iPodから流れるEnigmaの曲
この街の躍動が
この街の人々のエナジーが
彷徨い続ける魂にこだまする
メルボルンには本当に「南十字星」という駅が存在する。
英語だとSouthern Cross Station(サザンクロス駅)。
メルボルンのアイコンとしてよく登場するのは、
フリンダース・ストリート駅。
確かにフリンダース駅は歴史があって
風情もあって素敵なんだけど、
サザンクロス駅も捨てがたい。
この駅、旅の始発駅となるところで、
空港へのバスとかビクトリア州の田舎に
行く列車が乗り入れていて、通勤者だけでなく、
スーツケースをひきずる旅人が沢山いる。
何故か私は旅人の居る所が好き。
空気に躍動感がある。
この時iPodから流れていた曲はEnigma のThe Child in us.
https://www.youtube.com/watch?v=B1wUVExfkkM
ここに出てくる友人は、大好きだった会社の同僚。
彼女は途中病気をこじらせて日本に帰国した。
その間に私は家庭の事情で会社を辞めなければならなくなった。
その後、彼女がメルボルンに帰ってきたかはわからない。
お互いその間に色々あって音沙汰がなくなってしまった。
大好きだっただけに、今でもサザンクロス駅に行くと
彼女を思い出す。
メルボルンに帰ってきているのだろうか?
今も元気なのだろうか?
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