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空気が葡萄の分だけ重たい。

生まれ故郷から
送っていただいた
巨峰。

ちいさな頃
乾いて気持ちのいい夏の夜に
葡萄畑のあぜ道をよく歩いた。

ずっしりと重そうな
巨峰が暗闇にたくさん
垂れ下がっていた。

空気が葡萄の分だけ
みずみずしく重たかった。

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