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「瞼を濡らし、頬を伝うもの」

目覚めは六時

最近、瞼から頬にかけて

雫が流れることが増えた

心当たりは

ある時とない時がある

例えば火曜日の夕方

あの日は間違いなく何故か分かる

例えば木曜日の朝

窓越しに朝陽を浴びながら

温かい珈琲を啜って煙草を吹かす

これは何故だか分からない

例えば水曜日の朝九時過ぎ

この時は心から溢れたように

嗚咽混じりに流れ続けた

これも何故だかよく分かる

自分の感情が行方不明だから、

ちょいと探しに行ってきます。

帰ってきた時に、笑いながら

頬を雫で濡らせるように。

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