【入浴日記】胸中
今、電気を付けず風呂に入っている。携帯電話の明かりをめいっぱい暗くしても眩しい。
「紫電」として書き綴っているものがある。
これは、「私伝」から閃いた言葉達で、今は詩にも小説にもなれないけれど、捨てるには惜しい言葉や思いを適当に残したもの。意味は無い。
数日前、夢を見てしまった。何ヶ月も前に負って、ほぼ完治したはずの傷口がまたもやぱっくり開いてしまったような気分である。
真っ暗な浴槽でこの言葉を綴っているのは、居心地が良いから。最近は灯りを点けることすら嫌になってしまった。あの夜から更に心が重たくなった気がする。
先が見える人なんていないよ、と誰かから言われた。その通りなのだが、一秒先すらも見えない。アイデンティティが無い、のかな?
なんて例えれば良いか分からないけれど、漠然と常に不安と憂鬱が付き纏って離れない。同じ事を何度も何度も言っている気がするが、本当に鬱陶しい。鬱陶しいって言葉にも鬱が付くね。嫌になるわ。
ゲームをする気力も、映画を観る気力も無い。食欲も性欲も無い。ただ幸いなことに執筆欲だけは異様にあるのだ。名も売れてない独りの男だが、執着と言えるまでに物語を書きたいのだ。それ以外何もしたくないと言っても過言では無い。
一作目、二作目が完成し、風呂から上がったら三作目を書き始めようと思う。脳内で構成は出来ている。あとは形にするだけ。下手な鉄砲数打ちゃ当たるでは無いけれど、このネット社会だからこそか細いコミュニティが役立ってくれると信じて筆を、いやキーボードを進め続けたい。
全く嫌な夢を見たもんだ。自分の中で整理した棚がひっくり返ってまたぐちゃぐちゃになったような気分。一から整理するのは本当に大変だっていうのに。
のぼせる直前まで身体を温めよう。iPhoneの武器の一つであるブックから、地獄変を読みながら入浴を続ける。
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