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【歪んでも、なおそれを愛と呼ぶ】★完結/プロト版★

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愛する人を手に掛けた男と、その事件の真相を紐解くお話。完全に思い付きなので、事実と異なる部分も多々あると思います。そこは、フィクションということで。気が向いたらお付き合い下さい。
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【あとがき】
歪愛呼、無事完結しました。これからどこかで印刷して赤チェック入れて、何かの新人賞にでもぶん投げてみようかと思います。最初は兎に角書きにくかったけど、自分の土俵に上げてからはすんなりと進みましたね。終わり方はさらっとしよう、と決めてました。次回はファンタジー色かなぁ。

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Before… 【二十四】 自身の血で塗れた紙のうち、「1」と書かれたものを開いた。そこには青…

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Before… 【二十二】 薫の、この依頼だけは絶対に受け入れられないものでした。何故、私が、…

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Before… 【二十】 宗次と秀太は、月曜から土曜まで交互に番を続けた。陽は、紙とペンをひた…

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Before… 【十九】 様々な涙が流れ続けましたが、こうして私と薫との交際は始まりました。 …

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Before… 【十八】 突然の告白に、薫は大きく動揺したように思えました。そして店員を呼び、…

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Before… 【十七】 片田舎の中規模の中学校で、私は社会人としてデビューしましたが、それは決して華々しいものではありませんでした。  私が新卒最年少なのは当然ですが、自分の次に若い人は年が九つ離れておりました。故に同じ目線では物事を話せず、私自身コミュニケーション能力がとても低いため、職務以外では基本一人で過ごしていました。  職務は真摯に向き合ってきたと断言できます。積み上げてきた学習の成果は決して裏切ることはありませんでした。また、大人より子どもの方が年が近いこ

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Before… 【十六】 どこから綴れば最善か分からないので、沢山の時間を頂いて私の生い立ちか…

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Before… 【十五】 陽は八月三十一日の夜からずっと、同じ光景を見続けていた。首に手を掛け…

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Before… 【十四】 藤瀬陽監視当番が、鬼仏の宗次の復帰にあたって変更になった。宗次の復帰…

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Before… 【十三】 三連勤の三日目まで、陽が口を開くことは無かった。秀太もまた、口を開く…

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Before… 【十二】 宗次の言葉を悶々と引きずりながら休日を終え、三日間の連勤が始まった。…

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Before… 【十一】 翌日も秀太は陽の監視を任されたが、声を掛けても何一つ返事は無かった。…

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Before… 【十】 秀太が出勤した時、陽に微小たる変化が起きたことを知らされた。意思の疎通が図れるようになっていた。図れる、と言い切っていいものかは疑問符が付くが。  陽の独房は独自形態で、巡回ではなく交代で常に見張りが付く。それに堪忍したのか、自死を諦めるより仕方無かったようだ。ずっと部屋の片隅に座り込んでいる。その時、ふと漏れた言葉を当番者が聞いた。そこから若干の会話が続き、また元通りになってしまった。その記録を見る。 ―午後十一時八分 藤瀬が呟いた。内容は以下の