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【病気の話】パニック障害について

こんばんは、都落ちニキです。

あんまり実世界では語ることのない、語る場面がない、語る勇気がない、そんな話題について。

そして、同じよう問題を抱える誰かに向けて。

【パニック障害ってなに?】

パニック障害・・・

突然前触れもなく、動悸、息苦しさ、めまいなどの症状が出現するパニック発作を繰り返し、そのため「またあの発作が起きたらどうしよう」と過度に心配になって、外出などが制限される病気です。
(出典:心療内科、精神科 ながうしクリニック)

とのことです。
ケースによっては、広場恐怖症という症状に分類されることもある様です。

僕自身もおおよそこの様な形の症状を患っていました。
つまり特定のシーンで、特定の症状が出てしまう、という病気になります。

より具体的には、
・大人数が苦手
とりわけ閉塞感のある空気が無理
・外食が苦手
料理を残すプレッシャーがきつい、吐いたらどうしよう
・電車が苦手
特急電車のように長時間同じ場所に閉じ込められるのが無理

症状として、
・吐き気
・顔面蒼白
・過度の発汗
・思考が止まる、周りの音が聞こえなくなる

というような状態のモノです。

【パニック障害になるとどうなるのか】

上の解説にもあった通り、外出の制限がされることで、
日常生活が困難になります。

僕ができなくなったことは、
・自宅以外で食事を取ること
・電車に乗ること
・ライブに行くこと

です。今まで普通にできていたこと。
むしろ、今まで普通以上に楽しみを感じていたことが、急に取り上げられてしまいました。

こうなってしまうと、自分の中の興味、楽しみを感じる瞬間がどんどんなくなっていってしまいますので、思考も後ろ向きになっていきます。

つまり、パニック障害はそれだけでも厄介な存在ですが、
鬱などの他の精神不安を合併症的に引き起こしてしまうのです。


【発症の経緯】

発症の経緯は、今でもはっきりはわかっていません。
ただ一つ、思い当たる節があるとすれば、

体調がかなり悪い状態で、満員の山手線に乗ったこと

が最有力かもしれません。

よく電車のアナウンスや遅延理由で、
「体調の悪くなったお客様の救護」
という言葉を聞くかもしれませんが、あの状態になっていました。

その後、電車に乗ろうとしただけで症状が出てくる様になったため、
これまでと同じような生活は送れなくなってしまいました。


【パニック障害は治るのか】

この話題は実生活で語るには勇気のいることです。
変に腫れ物扱いされる可能性もありますし、話す相手も選ばないと自分が傷つく結果を招きます。

発症してから約6ヶ月後、当初は病名も知らない状態でしたが、
僕は薬剤師の友人に思い切って症状を相談してみました。
(もちろん、この話を丁寧に受け止めてくれる相手だと思ったから。)

すると友達から
「病院行きなよ」
と言われました。

今まで病名も知らず、なんなら病気だなんて考えたことすらありませんでした。

この言葉がきっかけで、近くの心療内科にいってみました。

病院に行くのはとても勇気のいることでした。
自分が精神病患者になるなんて1mmも思ったことのない人生でしたから。


そして、そこで初めて自分が病気であることを理解しました。


病院に通い出してからは割とスムーズにことが進んでいったように感じます。
カウンセリングに始まり、投薬をしていく形で治療が進んでいきました。処方された薬は、いわゆる「SSRI」(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
で、副作用もそれほどなく、無理なく続けることができました。

継続して3ヶ月ほど経過した段階で、
「ちょっと元の生活に慣らして行こう」
ということで、外食や電車などを段階的に試していく流れになりました。

一人で行くのは流石に無理だったので、友人たちに付き添ってもらいながらの試みにはなりましたが、
外食なら、丸亀うどん、居酒屋など、頼むサイズが気にならないものから。
電車なら、短距離の各駅停車→少し長めの快速電車と
少しずつ強度を上げて訓練を行っていきました。


今思ってもあの時、理解を持って手を差し伸べてくれた友人たちには感謝しかないですね。

結局、半年くらい通院を続けて、成功したり失敗したりしながら、
なんとかある程度、元の自分と同じくらいの生活を取り戻すことができました。

【この病気に名前があってよかった】

あの時勇気を出して、話を打ち明け、病院に行って本当によかったと思います。そうでなければ正直、今も生きてるかどうかわかりませんからね。

あと気になったことを一つ。
病院に行って、症状を伝えた時、病院の先生やスタッフは、驚いたり悲しんだりするわけでもなく、冷静で飄々とした表情で受け答えをされていました。
これはおそらく医療に携わる人だから、っていうのもあるんでしょうけど、
それと同時に「自分と同じ様な症状の人をたくさん診てきた」からだとも思うんですよね。それで淡々と症状の名前を伝えるんです。

つまり、そんな病名があるってことは、
「自分と同じ様な症状の人」
今までにもたくさんいたし、それを克服して普通に生きている人もたくさんいる、ということ。
自分に都合のいい解釈ではあるけど、ちょっとした希望の様なのものが垣間見えた瞬間でした。

【得たもの、教訓】

もし病気になったことによるメリットなんてものがあるとすれば、
「他の誰かが苦しんでいるときに受け止めることができる」
ようになったことくらいでしょうか。
たぶん、それまでの自分だったら
「精神病は甘え」とか、「そんなことあるわけねえだろ」とか、思い、あるいはそういう発言をしていたかもしれません。(しないけどね?)

あと、さっきも言った通り、僕は友人に救われた部分が非常に大きかった。
病気に詳しいわけじゃないけど、サポートや気遣いをしてくれたりしてくれて、「もうどんだけ優しいのこの人たち〜!!」って感じました。

僕も、そんな人間になりたい、そうありたいと思えました。


【この記事の最後に】

今は全く問題なく暮らせているかというと、実はそうではありません。
電車に乗る時は満員の時間帯を避けるし、外食も過度に混んでいる様なところは難しい。
けどまあなんとかなってる。

「きっと大丈夫だよ!」とかは間違っても言えない。
それでも、苦しい思いをしている人が、救われる結末があって欲しいと心から思っています。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

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