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MINOLTA TC-1
現在自分はちょっと懐が寂しいこともあり一眼カメラが手元にない状態。
しかしずっと何十年もカメラが手元にあったので非常に寂しい。なんとか資金を画策して入手したいと思いつつ…。
学生時代からカメラが好きで、それもあってカメラメーカーに就職したが、一度もカメラに関わる仕事はさせてもらえず、結局早期退職してしまいその思いは叶わず。
ほとんどのカメラは売ってしまったが、一台だけ手元においてあるのがある。
それがMINOLTA TC-1。
![](https://assets.st-note.com/img/1697350297085-5RYOgLorOe.jpg?width=800)
思い起こせば就職して数年が経ったとき、駅近くのビルに入っているカメラ店を覗いたときこれに出くわした。
小さい、とても小さい。小さいもの好きの自分であり、そしてチタン外装の緻密な金属加工。とても所有欲をくすぐられた。しかしながら当然高価で(確か当時15万くらい)おいそれと手を出せなかった。
ショーケースの上を見ると「ボーナス2回払い」とか書いた紙が貼られており、これを見て即決したのは言うまでもない。
小さく携帯性が良いため、いつでも持って歩いた。海外の出張はもちろん、結婚して新婚旅行にもこれだけを持っていった。
自分的には焦点距離35mm近辺が慣れていて好きなのだが、これは28mm。慣れるまで苦労したことを覚えている。
何本フィルムを通したか数えていないが、結構撮ったと思う。その後、フィルムの一眼レフやレンジファインダー機が手元に来て離れを繰り返し、そのうちデジタルカメラの波が来て、それらも何台も手を離れていった。
しかしこのTC-1だけは愛着がありすぎてこれだけは売れないと思っている。
カメラが手元になくなってからふと思い立ち、久しぶりに引き出しからTC-1を出してみた。
皮のケースは白いカビが薄っすらと覆い、匂いが鼻につく。
肝心の本体はレンズ前玉とファインダーが少しカビている。後玉は大丈夫なよう。
前職のレンズ拭きの技術を活かし、前玉とファインダーを拭いてみる。前玉はほとんど拭き取れた。しかしファインダーはちょっと拭き取れず。レンズが沈胴式でカバーが閉まるので、前玉はあまりカビの影響を受けなかったようだ。ファインダーは剥き出しなので免れなかったのであろう。でも覗いてみるとファインダー内はクリアだったのでこれで良しとする。
電池は消耗していて動かなかったのでさっきカメラ屋で買ってきた。
電池を入れるとちゃんと動く。AFも利いてシャッターも切れる。
さて十何年ぶりかにフィルム入れてみるかなと思ったところ、先程行ったカメラ屋にフィルムがないことが判明。入荷待ちでしかもめちゃくちゃ高い。自分がフィルム買っていたときは¥6~700くらいだったのに今は¥2,000とかになっている。
もはやフィルムカメラは富裕層の道楽なのかなと思ってしまう。
でもフィルム一本くらいは撮ってみようかなと考えている。
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