見出し画像

おやすみ日記 4月後半

noteでは何かひとつのテーマに絞ってつらつらと綴ることが多くて、ずっといろんな方の日記に憧れていた。誰かのたわいもない、けれど愛おしい日々がすきだ。わたしの休日もそうあってほしい。そう思って、いつまで続くかは分かりませんが、気が向くままに覚えているかぎり、綴ろうと思います。好きなところだけつまみ食いしていただけたら幸い。
4月前半の日記はこちらから。

🌸

4月16日
彼が家に来た。毎月変わるばんこで月の真ん中にケーキを用意する時期が今月もやってきたので、一緒に買いに行く。わたしはチョコレートが氷柱のように沢山刺さったチョコレートケーキを、彼は栗のケーキを。てっきり芋栗南瓜の類は興味が無いかと思っていたけれど、モンブランをはじめとする栗のスイーツは好きらしい。まだ知らないことだらけだな。

ケーキを食べた後は、来月に控えた結婚指輪の打ち合わせに向けて、デザイナーさんへ送るメールを相談した。フルオーダーで着け心地や形はもちろん、「ふたり」のことを聞いてデザインを考えてくださるというその方の指輪に惹かれて早数年。いざオーダーするとなると緊張する。打ち合わせ前にデザイン案を考えていただくための質問に幾つか回答した。

その中に「お互いの印象について」という項目があったのだけれど、そこに彼がわたしのことを「人に与えることに喜びを感じる優しい人。いつも目がキラキラしていて笑顔を絶やさず、周りを明るくしている人。」と書いていた。よせやい照れるやい。打ち合わせに行くの、楽しみだ。


4月19日
毎年の人間ドックへ。
去年しっかりと血液検査に引っかかり、夏頃から生活改善に取り組んだ成果が出ていて嬉しい。体重が5kg近く落ちていた。相変わらずお酒は飲むしジャンクフードもお菓子もお寿司も大好きだけど、付き合い方が自然と良い方向へ変わってきていて嬉しい。

ただ去年も良性嚢胞と言われつつ引っかかっていた乳腺エコーに、どうやら今年も引っかかった?ような気配のある記録を目にしてしまった。……なるほど?
恐怖や不安より先に「がん保険どうしてたっけ、そろそろ医療保険見直さなきゃだな」だったあたり、もうすこし我が人生を大事にすべきだな。健康は大事。

自宅に帰ったらネットで注文していたおばらさんのエッセイが届いていた。大歓喜。布団に籠ってこうやって好きな本を読む時間が、わたしはほんとうにだいすき。
おばらさんの書く日本語は、舌ざわりのいい綿菓子みたい。ぱくぱく吸収できてしまう。軽くて、次から次に口へ運んでしまうような。一気読みしかけて、勿体ない!と慌てて自制した。


4月23日
彼の家へお邪魔する。朝ごはんに悩み、モーニング食べたい欲が爆発したのでコメダへテイクアウトしに行った。モーニング大好き人間だけど、昨今の感染事情が落ち着かないので今年に入ってからロイホもコメダも行けていない。外食したの自体が多分片手でゆうに足りるほどの回数なのがしんどいな。とはいえつい最近まで2ヶ月ほど職場が春のクラスター大祭りを挙行していたものなので、こういうのは仕方ない。( つい最近やっと完全収束宣言が出た )

はじめてコメダをテイクアウトしたけれど、テイクアウトすらあんなにボリューミーとは知らなかった。コメダと筋肉は裏切らない。彼はホットドッグを、わたしはあんバタートーストを注文した。バターのじゅんわりしょっぱいのと、ぎっしり詰まった甘いあんこ、ふんわふわの食パン……!これはだいすきなやつ!
もうすこし我が家の近くにもコメダがあればいいのに。


その後はお互いの買い物に付き合った。わたしは親友の誕生日プレゼント選び、彼は今後に控えたお互いの両親への結婚の挨拶で着る洋服選び。彼は細身で身長がひょろりと高いので、セットアップが本当に似合う。我が恋人ながらニヤニヤしてしまうな。

ユニクロで買い物をしている途中、レジへ精算に行った彼をすこし離れた場所でスマホ片手に待っていたら、知らない男性と共に彼が帰ってきた。どちらさま?と尋ねるより早く告げられたのは、よくお名前だけ伺っていたご友人さん。「ちょうどそこで会ったから」とサプライズすぎる紹介に、分かりやすくアワアワしてしまった。
婚約おめでとうございます、に慌てながらお礼を告げ、頭を下げ、「いつもお話伺ってます」と返しつつも、自分がマトモに話せているか分からないほどに大パニックだった。お洒落でスマートな、一瞬でモテるだろうなと思うタイプのオーラがある、素敵な方だった。婚約者として紹介してもらうのは初めてで、随分と照れた。


4月27日
眉毛サロンと美容室をハシゴする、ご自愛デイ。どちらもそれぞれ1年以上同じ方にお世話になっているので、行くだけで元気が出る。先月行ったきり、なかなか職場の感染事情が収まるまで行けずにいたので待ち侘びた場所だった。プロに自分を最大限綺麗にしてもらうの、本当に心にやさしい。
プライベートなこともあれこれ話しているおふたりなので、婚約した報告をしたらどちらも我がことのように喜んでくださるのが嬉しかった。

ここに書いていた通り、いつもごく抽象的なテーマでお願いするシゲミズさんに今回お願いしたのは「知的で清楚な雰囲気にしてください。あちらのご両親ウケが良さそうな感じで」。2人で「清楚ヘア」で検索して髪型を決めるのは楽しい。ひさびさに鎖骨あたりまで伸びていた髪がもう限界だったので、ボブになるようにバッサリと切ってもらった。眉毛サロンも美容室も、行った後の自分はいつもより少しだけ好きになれるの、最高の魔法だ。


4月30日
彼と我が家で過ごす。前日にわたしの中に住む自己肯定感激低女が数年ぶりに爆発し、わんわん泣いてしまった。今まで恋人として付き合う中では「ふたり」のことだったのに、いざ婚約して結婚するとなって社会に向けた関係になることで「本当にわたしでいいの?」という気持ちがムクムク顔を出してしまったのだ。

「ちょっと一緒に観てほしい」と誘われ、Netflixで「クィア・アイinJapan」を観た。

前夜に観たのが「理想の女性」、この日に観たのが「クレイジー・イン・ラブ」。前者はまるで自分のこと?と錯覚してしまうほどダイレクトに刺さり、これまたボロボロ泣きながら観てしまった。後者は自分と違うところは多いのに、どこか我がことのように考えさせられる内容だった。肩を涙や鼻水でびしょびしょに濡らしてしまっても、笑ってくれるこの人の存在にどれほど救われていることか。

わたしは自分に自信がない。それはきっと過去の辛かったことや、向けられた悪意から未だに逃れられない部分があるのだと思う。自分のことがずっと大嫌いだった。
それでも仕事を始め、彼と出会い、すこしずつ今は自分のことが好きになれてきた気がする。そんなふうに、わたしの世界を明るくしてくれた人がこれからずっといちばん近くで味方として居てくれることが心強く、うれしい。この優しさに甘んじることなく、傾けてくれた分か、それ以上の優しさにして返していきたいなと思う。



婚約して1ヶ月、自分が思っている以上に悩んだり困ったり塞ぎ込んだりしながら、いろんなことを考えている。日々の移り変わりの中で、心が摩耗していかないように。ふたりのことをひとりで悩まないように、うまくバランスを取りながら良い休日にしていきたい。

たくさん本を読もう。文を書こう。散歩に行こう。おいしいものを食べて、豊かに過ごそう。
待っててね、5月!

この記事が参加している募集

#休日のすごし方

53,977件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?