見出し画像

小学校で支援クラスに入るかどうか

子供の発達障害がいつわかるか?

先日息子の同級生のお母さんに声をかけられました。
話を聞くと、息子の同級生の弟くんが支援クラスを勧められたとのことで、実際通っているうちの息子はどう?とのこと。

まず最初に思ったのは「あ~、そんな時期かぁ」ということ。
確かに夏休みの終わりに発達検査を受けてみませんか?と言われて、12月に「支援クラスに入るかどうか決めてください」と言われるんですよね。

息子は3歳児検診のときに発達障害かも?って言われて、ずっと療育も通っていたし、幼稚園でも加配をつけてもらっていたし、支援クラスを勧められてもなにも抵抗がなかったのだけど。
相談してくれたお母さんは今までなんの兆候もなく突然言われた上に、1~2週間で決断して返事をしなくてはいけないということで、余計に焦ったみたいです。

確かに子供が発達障害であることを受け入れるのも結構時間かかると思うのですが、さらに支援クラスに入るかどうかを決めなければならないというのは、気持ちがなかなかついていかないかも。
心中お察しができるだけに、私もいてもたってもいられず、いろいろな情報はお渡ししているところです。

支援クラスってどんなところ?

そのお母さんに聞かれたことは「支援クラスってどうですか?」ってこと。
どうって言われても…と思うのですが、最初はほんとにそういう質問しかできないと思うんですよね。

なので、そこはやはり先に経験した私が、入る前に感じた疑問や入ってから知ったことなどを教えてあげたほうがいいよなぁ、と思いまして。

在籍は支援クラスということになって、支援が必要な授業(基本は低学年のうちは国語と算数)や一部の生活の授業を受けたりします。
うちの学校はさつもいもを堀りにいって、その芋で調理したりもしていました。
「いや、もっと勉強させてよ」と思うかもしれませんが、そういう五感を刺激するような活動も発達障害の子には必要なことだったりしますからね。

あとは学級費が異なる場合があります。
1000円以上違うことはないのですが、やはり使う教材が違ってくる(ドリルは使わず、別のプリントで勉強するとか)のも影響するのかな、とか。
これは学校や自治体によって違うと思いますので、気になるのであれば、入学前に聞いておくといいかもしれませんね。

あと授業参観も両方見ることができます。
息子の学校では年4回授業参観があるのですが、2回ずつ支援クラスと交流クラス(場合によっては普通クラスとか通常クラスと言うのかな?)を見ることができました。
もちろん学校によると思いますし、息子の学校では支援クラスの授業参観はだいたいなにかの製作や他学年との交流会だったりするので、授業を見ているという感じではなかったですが。

支援クラスはテストがない!?

相談されたお母さんは、支援クラスに一度見学に行ったそうです。
そのときに「支援クラスではテストをしていません」と言われたとのこと。
それを聞いてひどく落ち込んだそうで…。

「いや?テストしてますけど!?」

でもそこで初めて息子が学校側でテストと言っているものを受けていないのか、と知りました。
というのも、小テストみたいなものはしょっちゅう持って帰ってくるんですよね。
漢字10問とか、計算10問とか。

でも学校がテストと呼んでいるのは、おそらく40分くらいで単元ごとに理解しているかどうか確認するためのものがあるのだろうと。
そういうテストは確かに受けてないなぁ、と思いました。

息子はある程度座っていたり、集中して問題に取り組んだりすることはできるのですが、さすがに40分は無理だろうなぁ、と思います。
ただ10分×4個なら問題なくこなせます。
つまり支援クラスならその子が問題に取り組むことができるように、合わせた課題の出し方をしてくれる、ということですよね。
そういう対応をしてくれるのが、支援クラスに在籍するメリットなのかなぁ、と。

あと相談したお母さんは「テストがない=勉強できない」と感じてしまったそうです。

「いやいや、支援クラスから中学受験する子もいますけど!?」

アインシュタインは発達障害だった、なんて話はよく聞きますが、あまりにも遠い存在すぎて、身近に賢い人がいるとか考えにくいんだろうなぁ、と思います。
うちの子も結構勉強できるほうらしく(だけどちょいちょい九九は間違うw)あまり勉強の遅れは心配していなかったりします。
勉強への取り組みをちょっと工夫してあげる必要があるだけで、支援クラスは勉強のできない子の集まり、というのは大いなる誤解なのですが、やはりそのように思っている人も多いのかもしれませんね。

オープンな支援クラス

息子が通う学校は結構いろんなことが整っていて、支援クラスは特別なものじゃない、という考えが浸透しているようです。

私が小学生のころは、支援クラス(当時は養護学級と呼んでいたような)は学校の片隅に追いやられていたようなイメージなのですが、息子の学校の支援クラスは、1年生の教室と保健室の間。
割とみんなが通るところにクラスが配置されているのです。

なので、保健室に来た高学年のおにいちゃんたちがクラスをのぞいて声をかけてくれることもあるようで。
交流クラスから支援クラスに移動するときも「いってらっしゃーい」と送り出されることもあるのだとか。
支援クラスから給食に戻ってくるのがちょっと遅かったら「早く早く!待ってたよ」なんてことも言ってもらったり。
なんともオープン!

開かれた支援クラスなら誤解を受けにくいかも

いろいろな人からうちの自治体や通っている学校の支援がすごく整っていると言われます。
同じ県内でも全く違う対応の学校もあると聞くこともあります。

でもどの学校のどの支援クラスでも、息子の通っている学校のような開かれた感じであってほしいなぁ、と思うのです。
そしたら相談してきたお母さんのような誤解も少しは減るのかなぁ、とか。

息子は支援クラスで見合ったやり方で課題を出してもらっているから、勉強にさほど苦労せず今のところきていると思います。
もし支援クラスに入っていなかったら…もしかしたら勉強が嫌いになって、学校も楽しく行けない場所になっていたかもしれません。

確かに自分が当事者にならなければ、支援クラスってどんなところ?特別な何かをしているの?と思うかもしれません。
そういう疑問があるうちは、やはり支援クラスに通わせるのを迷ったり、不安になったりするのかもしれないなぁ、と。

でもどういうところかわかっていれば、その方法が自分の子供に合っているかどうかの見極めがしやすいわけで。
支援クラスって特別だけど特別じゃないよ、ってのを知ってほしいなぁ、と改めて思いました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?