【まくら✖ざぶとん】①②⑤『拳銃強奪男』野次馬鹿➎
えー、馬鹿も休み休み言え、と云いたくなるくらい凶悪事件ってものは次から次へと本当にもう休む間もなく起こるもの、巷を目下もっぱらにぎわせているのは大阪で警察官を襲撃してから逃走と潜伏を続ける拳銃強奪男。
そうそう脱走に潜伏とくればあの二人、野次馬鹿も休み休み出ろってほどに長らく沈黙を保ってきた野次郎兵衛と馬鹿八朗太、やっと出番がきたってのに今回ばかりは及び腰。昨年の脱走容疑者に続いて舞台は大阪だが食べ歩いて食い倒れるのは大歓迎でも撃ち抜かれて行き倒れるのは大反対。
交番を襲撃した男が警官を刺す物騒な事件が今日も勃発、逃亡の際に奪って武装している拳銃に装填できる銃弾は六発、足取りが追えているのは現場近くで変装したところまで、東京在住の人物と特定して逮捕状が出されても犯人はコンクリートジャングルに野放し。行動経路が謎に満ちていれば目的も目的地も未知数、昨年の脱走犯が逮捕された場所が山口県だってんなら近隣住民のみならず遠方市民の気も休まらず、休みになるのは学校だけ。
狂気に駆られた犯人が凶器を手にすりゃ鬼に金棒ならぬ悪に拳銃、先だって川崎で起きた殺傷事件も相まって無差別殺人への恐怖心が高まってる折、模倣犯であれば恐るるべくは人混みに向けて発砲する通り魔ならぬ通り弾事件、どこからか飛んでくる流れ弾に当たるか当たらぬか、街を歩くだけでガクガクブルブル(((;゚Д゚)))、大阪の危険地帯はミナミの心配橋こと心斎橋で東京なら渋谷のスクランブルならぬ錯乱トラブル交差点、不用意かつ不用心に出かけてハジキのエジキになるのはホンマ堪忍まっぴら御免。
とにかく事件と聞くやどこにでも顔を出す野次馬鹿の二人が出動を見合わせるほど危ない案件、被害者の方もいるわけでこれまでのように面白おかしく逃走の想像をふくらますのも不謹慎、変に落ちを作ってる間に誰かが命を落とそうものならそれこそ洒落にならぬわけ。
今席ばかりは野次馬鹿シリーズに不穏な痕跡を残さぬようサゲやオチは落としきらずその代わりとなるのは祈り。
被害者の回復と加害者の逮捕が一刻でも早まりますように。
※事件詳細
えー、「一字千金」という故事ことわざもありますが、【まくら✖ざぶとん】を〈①⓪⓪⓪文字前後の最も面白い読み物〉にするべく取り敢えず①⓪⓪⓪作を目指して積み上げていく所存、これぞ「千字千金」!以後、お見知りおきを!!