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かとうかいとの語面あそばせ
2019年10月18日 19:40
えー、鳶の子は鷹にならず、とはよく言われるところではあるものの、親から子、子から孫へと継がれていく家業は数多あるがまくらではやはり定番ネタの下町そば屋、三代目のバカ…いや若旦那ことそば屋のせがれのゴリゴリに刈り上げたツーブロモヒカンはまさに三代目J.S.B.ことJapanese-SOBA-BATTERたるそば打ち職人、若旦那は若旦那でも趣味のサーフィンで感じてるのは湘南乃風ではなく九十九里の風、三
2019年5月14日 17:54
やれやれ平成のまくら振り返りの一席で定番だの鉄板だのとちょっとほめちまったが最後、喜び勇んで馳せ参じてきたのがそば屋のせがれ、何かと思えば新しいまくらにしてほしい話があるとのこと、令和に入っても相変わらずのそば屋シリーズでせがれは続くよどこまでも。気になる噺の主人公はといえば、いつぞやまくらで取り上げたそば屋の皿割りこと中年洗い場アルバイター、皿を割りに割れども悪びれることもなければサラリーか
2018年1月22日 06:30
さてゼロのつく節目だけでなくゾロ目の一席も本腰を入れるのがまくらのお約束、コシが入ったらおいしくなるのはそば、というわけで此度の舞台は久方ぶりの登場となるそば屋のせがれが若旦那を務める下町のそば屋。そば打ち専業の旦那さんを除いて厨房は三人体制、女将と若旦那に洗い場さん。この店で洗い場を担うのは御年五十歳をゆうに越える皿洗いならぬ皿割り、手を滑らせてはガシャンガッシャン、大皿小皿にメインディッシ
2017年7月20日 07:46
ジメジメとした梅雨が明けりゃいよいよ夏本番、海開きにプール開き、開放感で女子も股を開きがちな季節がやってきたってのに、このところめっきり姿を見せず六席ぶりに登場するそば屋のせがれは時季を問わず湯に浸かりたがる風呂好き、まあひまさえあれば銭湯やらサウナやらに行きたがる。そば屋の営業からあがりゃ風呂、てめぇの家の風呂にゃ入らず近所の銭湯に夜な夜な通い詰めてるってんなら銭湯の湯船のみならず独特の湯浴
2017年5月20日 09:44
えー、後の祭りって言い回しに対抗して祭りの前に、というわけではないが、五月も半ばをまわりゃやってくるのは待ちに待たれた祭りの季節。久方ぶりにまくらに登場するそば屋のせがれは下町の長男のくせに「耳」とイヤホンを呼ぶ音質育ちがつっこみどころだが、下町の長男とあっちゃそばを打つだけじゃなく太鼓も叩けば神輿も担ぐ。神輿も神輿で日本最重量を誇る千貫神輿、いっせーの、で持ち上げてみればズシリと肩にのしかか
2017年3月10日 11:18
はてさて季節はすっかり春めいてきてはおりますが、このまくらはまだ冬なら季語も冬でお送りするのは今日の一席、登場するのはおなじみそば屋のせがれで舞台となるのはこのところ何かと巷を騒がせてる築地市場だ。移ルンですか移ランですか宙ぶらりんの空中楼閣と化してるそこは異世界の異空間、さながら築地市城と記してもよさそうなところ。すっかり観光地の趣きただよう城外ならまだしもディープでドォープな商売人たちの集
2017年2月10日 03:24
さて、死にぞこなったのか死に底あったのかはわからねえが、前回のまくらの続きよ続きも続編よ。我が長屋の万年床でそば屋のせがれが本格的に寝入ってから夜が明けて朝が過ぎようかって頃、「いやーよく寝たぜ」奴さんが起き出したら、入れ替わりにこっちが床に入る。バタバタ音を立てて仕事に出かけるそば屋のせがれを横目に、さあやっと眠れるぜ、と布団かぶって目を閉じたところで、慌ただしくドタバタ戻ってきたと
2017年1月30日 05:21
はい、それではね、寝た子を起こす、なる諺がありますが、今日は寝た子が起きた話になります。それだけ聞くと、なんてことのない話に聞こえるでしょうが、そこはまくらたるもの、そばがらを詰められるだけ詰めて耳ごたえのあるやつにしてみせましょう。さて、そばがらのまくらなんて言っときゃ登場するのはそば屋のせがれ、夜な夜な我が長屋に何しに来たかと言えば店の伝票整理をしたいようだが、半刻も経たぬうちに何しに来たか
2016年12月7日 19:10
えー、そば屋のカレーはうまいなんて定説が巷にはあるようで、ちょうど幼なじみのそば屋のせがれにそのタネを聞いてみりゃ、なんてこたぁねぇ、そばのダシで作ってるからだって話だが、そんなそば屋のカレーで思い出すのはこないだ観に行った現代美術の展示のこと。何が何やらインスタレーションなんつーヨコ文字のついた映画の予告編をパロったような映像作品が上映されてたかと思えば、別の一角では短歌ともポエムともつかな