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50歳代も半ば近くのある日、不意に迷い込んだ音楽の森。そこは、冒険の楽しみに満ちていた。

2018年11月に始めたブログのタイトルは、「妻があなたを傷つけたくないと言ったから」。その初回投稿は、次のような内容でした。

「数年前にiPadを買いました。その時には、標準装備のGarage Bandも全くスルー。音楽は、聴くこと以外に使おうとは、夢にも思っていませんでした。
その後、仕事の関係でボーカロイドに触れる機会があり、戯れにMobile Vocaloid Editorというアプリを購入しました。しばらく使ってもいなかったのですが、ある日、なぜか思い浮かんだ詩に曲を付けてみようと思い立ってしまったのです。
音楽知識ゼロ、音感やリズム感に見放されたおっさんの挑戦。苦笑いと「まあ、こんなもんじゃない」程度の感想を期待し、とりあえず完成した作品を妻に披露するつもりが、聴くことを固辞されました。 
その理由が、「あなたを傷つけたくない」というもの。何を勘違いしてか予想外の行動に出ている夫を、真正面から眺められないらしいのです。気恥ずかしいやら、真実を伝えても良いのやらと。
その結果、私は今ここにいるわけです。やっぱり誰かに聴いてほしい。ゼロからの出発なので、きっと成長すると信じて・・・。 」

こうして、2年以上がたった今、YouTubeにアップしたオリジナル曲は20曲余り。毎回試行錯誤しながら、その時々に達成感を得ることができていると感じています。
これまでに物語を書いてみようかと思ったことはありますが、自分が曲づくりなんて半世紀以上想像もしてみませんでした。
もともと、言葉のメッセージを歌という形式で伝えたいという動機なので、ほとんどの曲が歌詞先行です。これをリズムや音階に乗せていく中で、自分の思いや言葉が予想を超える様相や展開を見せてくれる驚きがあります。並べた言葉の断片が、一曲の流れを通してみると、こういうメッセージを帯びていたのかと発見する喜びもあります。
音楽の森入口でのささやかな冒険ですが、私にとっては大きな人生の転機です。

初期に作った「月夜のラプソディ」。カーオーディオに入れていて、満月の夜に聴きながらドライブする楽しみを味わっています。

曲づくりをしていく中で、楽器にも興味が沸いてきました。妻の電子キーボードを借りてみましたが、手がうまく動きません。両手弾きなんてとんでもない!という感じで、練習してみたのも数回でした。
そんなある日、YouTubeで「Aerophone mini」と出会いました。なんか良さそう!運指がリコーダーに近い、これならば。
思い立って、近所の島村楽器で試奏をさせてもらいました。実際に触って、音を出してみて、手に入れたい欲求がマックスに。ポイント還元の後押しもあって、程なく購入しました。
この決断によって、音楽の森にもう一歩踏み入れることとなったのです。

Aerophoneで吹いてみたいと思った「海の見える街」。この演奏でYouTubeにアップしてしまう度胸には、我ながら驚きです。そういう時代だよねという感覚と、本当の素人が音楽を楽しみながら成長していく姿を見てもらいたいという狙いがあったような気がします。

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