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日本左翼がウクライナを憎む感情の解説

https://www.cataloghouse.co.jp/information/2023winter.html

左派傾向に定評のある老人向け雑誌の広告の騒動。

不思議に思ったことはないでしょうか。
「日本の左翼人士は何故ロシアではなくウクライナを憎むのか?」
日本左翼の感情構造について解説したいと思います。
 

1.右翼も左翼も実在しない

まず、日本には右翼も左翼もいません。
それぞれ「韓国大嫌いさん」「日本大嫌いさん」とでも呼ぶ方が余程実態に近い単純思考のヘイト党派となってしまっています。

何故かというと政治も経済も社会もとても複雑で把握が難しいからです。右翼の精神を体得し或いは左翼の論理を修めたうえで目の前の複雑極まる現実に適用し卑小な我が身を戒めていく、ということは常人離れの能力が無ければできないのです。

だから基本的に、日本には右翼も左翼もいません。「日本には」と書くのは遠慮であって、おそらくでよければ世界のどの国もそこは同じだろうと思います。

99.9%の我々凡人の欲望や感情は右翼でも左翼でもない。人から〇翼と呼ばれる人や自分で〇翼を自負する人ですらそうであって、だから右翼も左翼も社会の中には居ないと言ってよいと思います。
 
従ってこれから述べるのも日本のカッコつきの「左翼」の話です。

2.日本「左翼」の支離滅裂な言動

日本で暮らす多くの人には、日本の「左翼」達の支離滅裂な言動に困惑しやがて理解を諦めたような体験が何度かあると思います。まして若者世代はもはや意識にも入れていないでしょう。あの理解困難な老人たち。

「差別反対」「ヘイト反対」と唱えながら誰よりも差別的で憎悪に満ちた罵倒や嘲笑を発し続け、「反戦平和」を唱えながら実際に侵略を繰り返す中国のことは決して批判せず、現にいま侵略戦争真っ最中のロシアのことすら非難しない。

中国や北朝鮮が何か軍事的挑発を見せると日本を蔑んで非難するし、
ロシアの侵略では抵抗するウクライナに剥き出しの憎悪と嘲笑を見せる。

https://twitter.com/tsuhan_seikatsu/status/1711677160770166892
ロシアに対する怒りや嘲笑は少しも見られないのがポイント


彼等のこの不思議な言動と感情を理解しかねて「スパイ」「お花畑」と悪口を言ってみる人もいますが、それがすっきり的を射ていないことは薄々感じているのではないでしょうか。

本稿では特に今の若い世代の人のために、日本「左翼」の感情とドグマとその構造を書き残しておきたいと思います。そろそろ検討の最後のチャンスだからです。


3.日本を卑しむという偉大な発明

日本「左翼」はどのような論理を持っているのか。

『日本が悪い』というところから全てを出発する思考法」、
これだけです。

日本という国や民族が、地球上で唯一無二の邪悪さと劣等性を備えており、世界で起きる悪いことは全て日本とかかわりがある。

これが根本教義です。

こうして言葉にすると若い人にはギャグにしか聞こえないと思いますが、年代が上がるにつれこの教義の異様さに気付きにくくなり、高齢リタイア世代まで来ると逆に「それが何か?そういうものじゃない?」と言う反応すら出てきます。

日本こそ諸悪の根源であり卑しむべき邪悪。
オールド「左翼」の精神は本当にこれだけをドグマとしています。

したがってあらゆる問題意識も精神的活動も政治的議論も道徳的討論も「日本の悪や劣等性を糾弾する」ということから出発しそこに帰着しそこに完結します。

本当にこれだけです。彼等の言い分を分解してみると大半は1工程、多くとも2工程でこれになりますから試してみてください。

4.日本「左翼」はこの世の全てに対処する

つまり彼等は「この世のあらゆる物事に『日本を蔑む』という方法で対峙する」、それだけなのです。

よくある議論に当てはめてみましょう。

Q.平和を維持するには?侵略戦争を防止するには?
A,日本を蔑んで妨害する。
 (何故なら戦争や侵略などという悪いことは日本が司っているから。)

Q.人種差別に反対するには?男女差別をなくすには?
A.日本を蔑んで責め立てる。
 (何故なら差別などという悪いことは日本が司っているから。)

このような独特の行動を皆さんも見たことがあるでしょう。
これをいわゆる「反日」と呼ぶのはズレています。何か政治的な理論や目的のあるプロパガンダではなく、もっと原始的な呪術の思考だからです。

この呪的ソリューションの偉大なところは何でしょうか?
この世の全てのことがコントローラブルになることです。

だって全ての悪いことは家の中(日本)に原因があって、それを徹底的に叩きまくれば仕事は終わりなのです。素晴らしくないですか?



5.シンプルかつ万能の解決法

中国やロシアから領海侵犯の飛行機や船が飛んできたとき、一般人は多かれ少なかれ怒ったり不安になったりします。
中国もロシアも強力な軍事力と統制の国で、彼等の侵略的企図は一朝一夕には解決しない難しい問題だからです。

欧米で日本人が差別されるという話を聞いたとき、一般人は多かれ少なかれ怒ったり不安になったりします。
欧米は一応世界のスタンダードであり、彼等の文化や偏見もそう簡単に解決しない難しい問題だからです。

しかし日本「左翼」はヘッチャラです。
どんな時も日本を蔑み嘲笑するだけだからです。

中国が軍事的緊張を高めたと聞けば、意気を上げながら「日本に原因がある!」と叫ぶ日本「左翼」を見たことがあるでしょう。
欧米で日本人が差別されたと聞けば、嬉しそうに「現実はこうだぞ日本人!」と哄笑する日本「左翼」を見たことがあるでしょう。

複雑な処理や不安に耐える必要はなく、仕事は常に一つだけ。
これは変形した疫神信仰であり、宗教というよりはやはり呪術の類です。

現実のあらゆる脅威・不安・怖いことに全面降伏して擦り寄り、「悪いのはあいつ(日本)!」「我々が敵対するはずはない。一緒に日本をイジメて和解しようよ。ねっ。ねっ。」と許しと親善を乞うていく。

この対処パターンが脳幹の髄まで染み透ったのが日本「左翼」であり、戦後世代の大きな一角なのです。


6.日本「左翼」がウクライナを敵視する理由

上の広告についてはウクライナ大使館が強い言葉で抗議を表明しています。

まあ日本は表現の自由が保証された国なので抗議されても何もないのですが、憤慨するのはわかります。ウクライナ大使館は祖国に対する濃厚な悪意と侮辱を感じ取ったのでしょうし、それは錯覚ではありません。

では問題ですが、
日本「左翼」は何故ウクライナにこんなにも敵意と蔑みを持つのでしょうか?ここまで読んで来て勘のいい人は正解出来ますから1分考えてみてください。もうノータイムで即答できる人もいるかもしれません。

答え。
ロシアがアンコントローラブルだから

アメリカに屈さずNATOに和せず周辺国を攻めて体制批判する自国民は拘禁しうるさいジャーナリストは射殺しライバル政党や亡命者には毒を盛るロシアは西側・自由主義側の一員たる日本国民から見た脅威です。

こういう存在を見た時、日本「左翼」はその脅威への批判精神はパチッとオフになって日本を叩きたくなるのです。思考より早い脳幹反射でありオート起動の無下限呪術です。

暴力的で脅威的で一切コントロール出来ず話など聞いてくれない存在(疫神)を感じると、寛容で民主的で何を言っても受け止めてくれるコントーラブルな存在を蔑んで攻撃するのです。


7.日本の拡張としてのアメリカ・ウクライナ

中国やロシアにはアリバイ程度の批判しか向けない日本「左翼」が、日本・アメリカ・ウクライナには上で見たようなムラムラとした嗜虐心を露わに蔑視と嘲笑をぶつける理由は何でしょうか?

社会主義国たる中国やロシアに左翼としてシンパシーを持っているから?
そうではありません。その逆です。
中国やロシアに入国して当局に目障りな行動をとれば全く安全ではないし人権すら保証されないということを日本「左翼」は理解しているのです。

一方でアメリカは民主主義国ですし、同盟国日本の国民に対してそうそう無体なことはできません。何を言ってもどれだけ批判してもまあ大丈夫です。

ウクライナも大使館から在日民間人まで異様に高い言語能力と文化理解力でTwitterの中で「話の通じる人」として振る舞っています。(高慢なサイボーグのようなツイートばかりして隔意を買うロシア大使館とは対照的です。)
 
つまりウクライナは殴り返してこないコントローラブルな存在であると日本「左翼」から信頼されたわけです。「身内」認定されたのです。

アンコントローラブルな脅威とコントローラブルな身内が対立していれば、身内を蔑んで脅威に擦り寄って安心を得るのが日本「左翼」の方法です。

「ロシアがアンコントローラブル」「ウクライナがコントローラブル」と評価が終わった瞬間から、日本「左翼」の脳にはウクライナに対するムラムラとした蔑視と蔑みと嘲笑と憎悪の感情が出てきてしまうのです。

この感情は脳幹から染み出てくる呪力みたいなものですから論理的批判は無意味です。そういう術式だと思った方がいいです。


8.まとめ 及び人類の仕様について

以上見てきた通り、こんなものは左翼思想などという高邁なものではなく、またスパイのような自覚的でプロフェッショナルなものでもありません。

日本「左翼」が悪い人達だという印象を持った人がいたらそれも違います。最初に述べたとおり、左翼思想を修めることもそれをもって複雑な現実に当たることも極めて難しいのですから、元から能力を超えた仕事なのです。

スペックを遥かに超える仕事に挑んだ結果、物凄く単純なパターン処理でナンセンスな成果を吐くようになった、それが日本「左翼」です。
「右翼」だって2000年から2010年ぐらいまで日本社会のあらゆる不都合を在日の陰謀だと言っていたことがあったでしょう。人類はこんな物なのです。

我々類人猿が把握し対処できるのは多分もっとずっと小さな200人ぐらいの群れの調整や戦争までであって、そこを遥かに超えたスケールのフィクショナルで多層的な構造をグワッと把握して処理していくというのはあまりにも高度かつ稀有な抽象化能力やプリンシプルを要する離れ業であるのに、それを曲芸だと理解していない人が多いのです。

そんな凄まじい能力を市井の一人一人が備えているわけもありませんから、
土台右翼も左翼も成り立たないということです。

むしろ、仕事と能力に関するそのような気付きや、「いま自分が何をやっているのか」の絶え間ない確認こそ、政治思想社会思想のような概念以前に大事なことだと言えます。

安易な概念を信奉すれば知らぬ間にナンセンス呪術師に堕するのですから。


9.日本「左翼」を恐れる必要が無い理由

最後に日本「左翼」について。

出来もしないことをしようとするから知らない間に疫神呪術師と化し、その自覚も無いまま蔑視と憎悪を撒き散らしてきたのが日本「左翼」でしたが、しかし彼等ももう消えます。(通販生活は購読者も制作側もコアで60歳超えてるでしょう。)

何故かというと、彼等の方法は日本という偉大で揺るぎのない家なくば成り立たないからです

若い世代が聞いたら唖然とするでしょうが、日本「左翼」のお好みの妄想に「日本は世界から孤立する!」というものがありました。世界中が日本を軽蔑しハブっていじめ抜くようになるという願望の予言です。

いやはや、物凄い誇大妄想でしょう?世界がそこまで日本一国に関心を持ったことなどありません。それほどまでに日本「左翼」は日本で頭が一杯で、誰よりも日本に愛着し日本を信頼し日本を評価していたのです。

今の若い世代に同じ真似が出来ますか?できませんよね。
日本は少子化により国力が衰え困難な時代に入ろうとしています。
(個人的には相対的にそこまで地位が下落しない見立てですが)
好き放題サンドバッグに出来て脛も齧れる太い家など今やどこにもありません。日本の「左翼」思想は存続不可能となったのです。


10.政治思想概念の恐ろしさ

逆に、今の若い世代には日本を自分の為のベースとし我がこととして盛り立てようという姿勢があります。スポーツ代表は屈託なく「日の丸を背負う重み」を口にします。(日本「左翼」の全盛期なら右翼扱いで猛攻撃されかねない言動です)

では
日本「左翼」と今の若者、どちらが幸せでしょうか。
日本「左翼」の一生とは即ち地主一族の息子みたいな人生です。
致命的に親離れを失敗した人でずっと親の悪口を言いながら感情が親に影響され続けている気の毒な人がいますが、あれと同じ感じ。

もうリタイヤ~鬼籍に入ろうとする世代にそういう人が百万人千万人といて、人生で直面するあらゆる物事について自らを当事者とせず親の責任を問い詰める気楽で不機嫌な子供として白髪頭になったのです。

この世代はそれが高度な良心であり開明的な政治思想であると信じていたので、同世代では「知識人」すらこのタイプが主流です。凄まじいことでしょう?そして彼等に若き後継者はいません。

別に今更取り合う必要もなく老人を攻撃する必要も無いのですが、彼等は悪い人達ではなく外国のスパイでもなくごく普通の人類でした。

「安易な概念を信奉すれば誰でも簡単にナンセンス呪術師になってしまう」ということだけでも教訓として受け取ってあげるのが手向けとなるでしょう。

おわり。



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