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【20代前半】専門卒の医療事務「収入上がらない!」地元を離れることを決意したワケ

今回のケースは、専門学校卒の女性事務員が収入の上がらない状況を悲観し、「いつか東京で自分のカフェを開きたい」と上京を目指しているIさんの話です。派遣社員も経験したIさんですが、「狭い世界」での勤務に耐えきれなくなっているとのこと。「私はこのまま終わってしまうのかも」と不安ものぞかせるIさん。そのストーリーとは―。

まず、Iさんのスペックを紹介しましょう。

【年齢】20代前半

【年収】220万円

【職場】クリニック

【担当】医療事務

退屈だった派遣社員、仕事はメールチェック

Iさんは九州の医療系専門学校を卒業後、派遣社員としてカウンセリング事務に就いていました。従業員数1000人以上の派遣先は様々な人間模様を見ることができるのが楽しみでもありましたが、Iさんの仕事はオンライン会議の運営やメールチェックなどで、やり甲斐を感じることはできません。

「毎日がとても退屈でした。お金のため、と割り切れば続けられないこともなかったかもしれませんが、年収は300万円以下。友達も多くない方なので一人の時間も多く、このままではメンタルがダメになると決断しました」。地元に戻ることにしたIさんは専門学校で学んだスキルを活かすため、医療事務としてクリニックで働くことにします。

孤独感に包まれ、地元に戻ることを決意

地域密着型のクリニックは医師を含め7人で患者対応をしています。医療事務検定や秘書技能検定などを取得していたIさんは、そのコミュニケーション力の高さからクリニック内で評価されます。「Iさんの優しい対応のおかげで患者の笑顔も増えていますよ」。孤独だった前職でかけられなかった言葉にIさんは喜びます。

しかし、Iさんの仕事は患者の受付対応、診察室の案内、会計、電話対応など。さらに定期的な掃除も指示され、「専門を出たのに何も活かされていない」と不満を抱くようになりました。クリニックで働く人たちはIさんを除き勤務歴が10年以上ばかりで、そのスタッフの狭い世界にIさんは入ることができていないことに気づきます。

クリニックの狭い世界に辟易

ある日、クリニックで昔から知っている顔を見かけました。幼馴染みのKさんです。帰省中、子供が風邪をひいたため訪れたKさんに「Kちゃんだよね?久しぶり!」と話しかけると、「ねえねえ、相談に乗って欲しいことがあるんだ」と誘われました。後日、休みの日にKさんと会ったIさんは「私、来年に東京でカフェを開くことを計画しているの。人が足りないからIちゃんも一緒にやらない?昔から知っている関係なら安心できるから」と直球を受けました。

幼馴染みと再会、新しいチャレンジに活路

クリニックでの仕事に不満があったIさんは即答します。 「このまま働き続けても貯金をできるどころか、毎月の生活すら厳しい。このまま埋もれてしまうなら、チャレンジするのも面白いかも」。医療系専門学校卒の経歴とは無縁のカフェですが、持ち前のコミュニケーション力で新しい世界に飛び込むことに迷いはありませんでした。

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