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エンタープライズSaaS(MNTSQ)とセールスイネーブルメント

MNTSQのセールスの西原です。

理想的なSaaS事業の成長モデルとして、T2D3(*1)という言葉があるように、SaaS事業には成長スピードが求められます。その際に、セールス組織のスケールと成熟がとても重要であることから、「セールスイネーブルメント」という言葉も目にすることが多くなりました。
(*1)参考記事:https://blog.projection-ai.com/t2d3 

MNTSQも、正式リリースから1年が経過し、より高い成長を目指していく中で、セールスイネーブルメントが重要になってきました。具体的な取り組みをすべく検討を始めているところですが、多くの方に、MNTSQのセールスについて興味をもっていただきたいと考え、エンタープライズSaaS(MNTSQ)とセールスイネーブルメントについて書いてみました。

そもそも「セールスイネーブルメント」とは

Googleで「セールス とは」と検索すると、「販売すること。特に、外交販売。」と出てきます。

一口に販売と言っても、様々な販売形態があるかと思います。

私のこれまでの経験(セブン‐イレブン・ジャパン、ワークスアプリケーションズ)でいうと、

  • コンビニエンスストアであれば、お店の商品やサービスを販売すること

  • ERPであれば、自社のERPを販売すること

ということになります。

全く異なる業種ですが、販売という意味で、共通して言えることは「販売する人のスキルによって、販売結果が大きく変わるということ」です。

そこで必要なスキルを一般化して表現すると、大きくは以下の4つの力に収斂していくと思います。

  1. 情報収集力、分析力

  2. 計画力

  3. 実行力

  4. 検証力

例えば、コンビニエンスストアの場合を例にすると以下のようになります。

  1. 情報収集力

    • よく見るお客様が、おにぎり売場の前でしばらく立っていたが、ホットコーヒーしか買わなかった。POSで確認してみると、おにぎりが、数種類欠品していた。

  2. 計画力

    • 売れ残りのおにぎりの発注数を減らし、欠品したおにぎりと全国的に売れ筋のおにぎりについて、それぞれの発注数を増やしてみたほうがいいかもしれない。

  3. 実行力

    • 3種類の売れ筋のおにぎりを、いつもよりも多めに発注し、3種類の売れ残ってしまうおにぎりの発注を減らした。

  4. 検証力

    • よく見るお客様が来店され、ホットコーヒーとおにぎりを2個買っていった。一方で減らしたおにぎりは、今回も残ってしまった。

意外かもしれないですが、前職のセブン‐イレブン・ジャパンでは、仮説検証力をスキルとして非常に重視していました。エンタープライズセールスとしてのキャリアを歩んできて、仮説検証をするスキルは、非常に役立っています。

また、ERPベンダーの場合を例にすると以下のようになります。

  1. 情報収集力

    • 商談前に、人事異動を見たら、総務部長と人事部長の配置転換の情報が載っていた。

  2. 計画力

    • 次回の打合せでは、新任の人事部長が打合せに参加される可能性が高いので、わかりやすい説明資料を用意し、他社事例を交えながら、説明をすると、新しい部長の信頼を得ることができるかもしれない。

  3. 実行力

    • 商談の際に、新任の人事部長の紹介を受け、専門用語を避け、先方のペースを意識しながら説明をした。

  4. 検証力

    • 人事部長から話を前に進めたいと言葉をいただき、人事部の課長と話を進めてくれと言われた。

前職のワークスアプリケーションズでは、シナリオ(アクションプラン)作成のスキルを重視していました。ベテランセールスにもなると、「受注までのシナリオが見える」と言っていました。

このように、多くの企業において、これまで暗黙知とされていた販売プロセス・スキルを可視化し、誰でも再現できるものとしてナレッジ化し、ドキュメント、オペレーション、教育研修に組み込む動きが進んでいます。

これが、最近の言葉でいう「セールスイネーブルメント」にあたると理解しています。

MNTSQにおけるセールスイネーブルメント

ワークスアプリケーションズでは10年以上前からセールスイネーブルメントに取り組んでいましたが、ここ数年で世間でもセールスイネーブルメントという言葉を目にすることが多くなりました。

このことは、テクノロジー(SaaS)のエンドユーザー(企業)に浸透するスピードがより一層あがっていることの表れだと思っています。

MNTSQでも、サービスをリリースしてから1年が経過し、ありがたいことに当初の想定を上回る引き合いをいただいております。

ひいては、事業を加速させるために、これまで以上のセールス組織の拡大と同時に、セールスイネーブルメントに取り組んでいます。

MNTSQのセールスイネーブルメントで大事にしていることは、

魚を与えるのではなく、釣り方を教えよ。

という考え方です。

この言葉の意味するところは「釣り方を覚えれば、あとは試行錯誤によって、継続して魚を得ることができる」ということだと理解しています。そして、この考え方は我々のビジネスとマッチしています。

SaaS事業は、売り切りのビジネスではなく、継続的に利用いただくことが重要です。そして、サービスを継続利用していただきながら、アップセル、クロスセルを行っていく必要があります。よって、一時的な売上も重要ですが、それ以上に継続性が重要です。

そのため、セールスイネーブルメントの一環として、セールス組織が自律的にプロダクト改善・組織改善を行っていける仕組み作りにも取り組んでいます。

MNTSQのSalesとして

セブン‐イレブン・ジャパンでは「単品管理」、ワークスアプリケーションズでは「無償バージョンアップ」という仕組みが組織に取り入れられ、サービスやプロダクトの継続的な改善がなされてきました。

共通して言えることは、継続してより良いサービスをお客様に提供できる仕組みを作るということですが、この仕組みを作ることでSalesがサービスに自信や愛着を持つことができ、好循環が生まれると考えています。

そしてこの好循環を実現するために、MNTSQのSalesは、組織として「事業推進力」と「コミュニケーション能力」のスキルアップを目指しています。

  • 事業推進力

    • 常にMNTSQの最新のベストプラクティスを理解し、提案することによって初めてわかるクライアントニーズをプロダクトにフィードバックし、ベストプラクティスをアップデートするスキル

  • コミュニケーション能力

    • 大手企業のリーガルペインを解決するために、MNTSQのセールス活動を通して様々なステークホルダーの理解を得るスキル

MNTSQのセールス組織は、セールス全員が、BizDev(事業開発)、CS(コンサルタント)、プロダクト(技術開発)、人事(採用)と直結しているため、各セールスが、お客様へのセールス活動を通して、プロダクト改善・組織改善を、各BizDev、CS、プロダクト、人事のメンバーと主体的に働くこと(自律駆動すること)が可能な組織となっています。

この組織体制は個々のSalesのスキル向上も後押しする体制です。当然、レベルの個人差や得意不得意はありますが、組織運用の上の課題をissueとしてまとめ、定期的なMTGにて洗い出しを行い、オペレーションのアップデートを行っています。

現在はレベル差や得意不得意差に関係する課題は人海戦術によってカバーしていますが、今後はより組織としてカバーできるように、セールスイネーブルメントに取り組んでいきたいと考えています。

特に今後取り組んでいきたい施策として、

  • リードジェネレーションの体系化

  • アカウントプランニング研修

  • セールス組織のベストプラクティス構築

  • セールス起点のプロダクトフィードバックの仕組み化

  • 継続した組織改善、業務改善の仕組み作り

など、やるべきこと、やりたいことは、山のようにあります。

セールスイネーブルメントにおいて大事なことは、均一的な人材を育成することではなく、多種多様な人材が共通の考え方・環境で活躍できることが前提にあり、かつ、再現性の高い営業活動が行えるスケーラブルな組織を目指すことだと考えています。

今回セールスイネーブルメントに関して記載させていただきましたが、ともにMNTSQのセールス組織を作っていただけるSalesを求めています。

内容に共感いただきましたら、まずはカジュアル面談への応募をお待ちしています。



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