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自分原因論

(本文 2016/10/15 in Nîmesより)

今夜の気持ち

ブログを書き始めた只今の時刻は夜の9時半をちょうど回ったところ。隣の部屋では自分の大好きなバスチャンがお父さんに怒られている。けれどバスチャンは違う寝室に行こうとするお父さんに行ってほしくなさそうに駄々をこねてます。

とまぁそんな話は置いといて、、、実は今日ちょっとスッキリした気持ちでパソコンに向かいこの記事を書いています。

何でかというとですね、二週間ほど前からつい昨日まで毎日、常に頭痛が耐えなく夜も眠れ(てましたがベットに入ってから眠りに落ちるまでの時間は沢山の事が頭の中を駆け回り頭痛がひどくなり頭が割れるんじゃないかと本気で思いました)、そして昼間は感情もなく幽霊のようで、心身ともに疲れ切っていました。

なぜか?

フランスに来てから日常の生活スタイルに関する些細なストレス
チームとの契約に関するなかなか進まないジレンマ苛立ち、そして焦り

(海外に滞在するにはもちろんビザが必要ですよね。でも自分の場合”パスポートのみ”で来ていたのでビザの手続きを進めてもらうようにチームには幾度となく催促していたんです。ですが、毎回クラブは今それに動いている、9月末までには大丈夫だという返事をされていました)


サッカーではプレーヤー、コーチとのコミュニケーション
言葉を理解できない、伝える事もなかなかできない
(この点に関しては自分はほとんど気になりませんでしたが、"逆に周りが気にして話しかけに来なかったり、コーチには小さな子供のように指導される"ことが毎日ありました)

重なるドラマ

これらに加え、自分のパスポートの期限が迫り、今週の頭には自分の面倒を見てくれていたヘッドコーチ(監督)がクビになり、そこから発覚した何も進んでない自分のビザの手続き
一方フランスに来てから探し続けていた仕事が(チームは提供してくれると約束しましたが結局見つけられず自分で履歴書を持って街を歩き回り)二ヶ月経った今ようやく見つかり寿司シェフとしてのオファーをもらうも、自分はビザもなく挙げ句の果てには日本にビザを取りに行かなければならない(そしてそのビザの手続きもどれくらいかかるかわからない)。

このとてつもなく切羽詰まった状況、そして言葉では表せないほどの精神的なストレス、クラブに対する憤り、、これらを抱えた状態の頭はパンパンでした。

必死だった1週間

そして更に今週一週間はパソコンに向かいっぱなしでフレンチビザやフランスの属するシェンジェン協定(Shengen Treaty)というヨーロッパの各国が所属する組織の法の情報収集。
ビザなしで滞在する方法はあるのか、どんなビザなら確実に取れるのか、ビザ取得に要する時間やリミット。大使館やシェンジェン協定のウェブサイトを何十回も読み直してフランス在住の日本人の方のブログや他のフランスに関するウェブサイトも訪れ、どんなに些細な情報でも、と血眼になってパソコンに向かう毎日。どんなに情報をまとめても本当にこれでいいのか、自分にも当てはまるかなど不安でどんな方法なら一番確実なのか、必死に探し続けました。

結果

行き着いた答えが、一時労働許可を市のオフィスに出してもらってそれを滞在許可証として使って滞在する。(ややこしい話なので中身は省略しますが)この労働許可に関してはワーキングホリデービザをお持ちの方の手順と同じです。ですが、自分の場合はワーホリのビザで申請するのではなくパスポートのみで申請するということになるので本当に通るのかは分かりません。しかし何事もやったもん勝ち、さらに自分には後がありません。ダメ元で藁にもすがる思いでクラブの理事長にメールでの要求をしてもらいました。返事は来週来ることを予想しています。
それがダメなら、見つかった仕事も現在のチームも関係なくとにかく日本に一時帰国して自分のペースでビザを申請するというのが最終結論です。

そんなこんなで出来ることは全てやりました。後は物事がどう進むのか見てそれに合わせて動くだけです。この切羽詰まった状況でのストレスはもちろんクラブに関する憤りや不満は自分で抑えきれないほどでした。

気づかされたこと

しかしここ二日ずっと考え続けていました。どうしたら頭の中をスッキリさせられるのだろう、どうしたらまたリラックスできるのだろう。行き着いた答え。それは"自分原因論"です。

ものすごく簡単に説明させていただくと、何事も自分という存在が関与しているのであれば、事の原因は自分であるということです。相手に問うのではなく自身に問う。何故こうなったのか?自分は何をしたか?逆に何をしてないか?自分は最大限のことをしたのか?

今回のケースでは


"クラブと契約=全てを任せる"というのは安易ではなかったか?
自身の危機管理はどうだったのか?
何週間、何ヶ月を見越して計画を立てていたか?
新しい土地での新生活ということを理由に甘えていたのではないか?
周りに甘えていたのではないか?
規律を持って過ごしていたか?


これを自問した時に気付いたんですよね。甘かったなーって。
言葉の壁だとか文化の壁とかなんて全然関係ないんですよ、自分自身の芯がしっかりしてれば。こんなことも起きなかったはずですよね、もし自分自身がこの質問に対して100%で全力を尽くしたと答えることができたら。

準備を怠ったことが生んだ結果

結局は自分は"アリとキリギリス"の中のキリギリスでした。アリさんであったならば先を見据えて規律を持って先の生活の準備をしていました。けれどもおバカなキリギリスさんはフランスに来てから気を抜いてのんびりと過ごしていました。どんな状況でも危機管理は忘れちゃいけない。それはどこに行っても変わりません。少し大げさに例えると、軍隊が守ってくれると約束したからといって丸腰で戦闘地には行きませんよね。それと全く一緒です。


それを理解した瞬間憤りや不満はどこかに消えました。

なんだ自分のせいか。って。笑

もちろんクラブ側に問題は無いだなんて言いませんよ。問題あります。約束をして、現実の状況を伝えずに口先だけで大丈夫と言い続けながらそれを果たせず起こったこの事態。馬鹿野郎、です。でも怒ったところで何も変わりません。なので無駄なことに時間や労力は費やしません。

そしてまたまた自分原因論になりますが、この道を選んだのは自分です。他の誰でもありません。だから答えは"やる""やらないか"のどちらかです。こういう痛い思いをするのが嫌ならやめればいいだけ、それでも選んだ、からこそやり遂げて意味がある。良くも悪くも自分の考え、決断、行動から生まれたこの現在、しっかりと向き合って前に進んでいきます。


M.

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