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15th拡大ワークショップの告知と雑感と

始まりは文京区役所の地下の会議室のようなところからでした。
その頃は外に対して配信もしてなくて、会場もギチギチで熱気が演者に伝わる白熱したものでしたね。

その後、行政施設は先の予約がし辛いという点から学士会館に会場を移し、コロナによる流会を挟みながら14回を終えました。都市問題を追いかけてますが、同じネタでも背景が変わってしまうので陳腐化にならないのが不思議です。
でも、なるべく新しい話題にチャレンジしようと思っていますが。

今回は、節目と新たなスタートということで学士会館から飛び出して上田市(長野県)で実施し、赤字ローカル線について話し合います。
勿論、予定調和はナシですし、私は数字を基に過去の廃止ローカル線の行く末と比較して話してみようと思っています。
私の中では“廃線はあっても廃道はない”のは不思議だと思っていて、通行量が少ない高速道路も廃止にすれば良いと考えています。コンクリートは永久ではないし、通らないのに経年劣化で損耗する路線を維持するのは鉄道と同じ議論を引き合いに出せば不経済だから。

要するに装置を使わせることで儲けるビジネスもでるは利用密度が高くないと儲からないわけで、テレワークとかワーケーションのようなスタイルが普及するほど儲けが減るのは当然の事。
地方ではまだ普及していないけど、直帰を避けるためや途中でのテレビ会議を容易にするための電話ボックスのような施設も都心では増えていて、これも電車賃が儲から無くなる仕掛けの一つ。(けどビジネスの効率やオンデマンド性は上がるので、鉄道会社も設置してしまうという皮肉もありますが)

地方では都心の運賃利益を地方に回せという主張があるようですけど、この春からJR東日本の駅ポスターでは施設利用として10円余分に取るよという内容のものがあって、安全を手金で賄うことがキつくなっていることも伺えたりで。こんな状態なのに、地方にカネを回す余裕は多分無いよなと改めて思ったりする訳です。
知らないから仕方ないとも考えられるんですけど、先ずは自分の地域で出来ることを探すことから始めるべきなのではと改めて思う訳です。こんな言い方をすると冷たいと言われそうですが。

ただ、これは感情論ではなくキッチリ考えたうえで言っていることで、「乗って残そう」の横断幕を駅に掲げる以外に、痛みを伴う改革をしているかどうかのうえでないと、常に他力本願ではおかしいと思っているが故です。
宇都宮ではライトレールの促進を図るために、SuicaのようなICカードを町民全てに配ったり学生全てに配布したり、カード利用で割引したりと色々な施策を打っています。まだ開業してないけど。
それに、丹鉄では田舎なのにVISAタッチが使えて無人駅でもチケットレスで乗れたり食用油を集めて燃料に加工したりしてますし、明知鉄道なんかは社食の食券みたいな乗車券でリサイクルのし易さなんかは勉強になりますね。

こうやって足で色々見て、企業と行政がケチケチとノリノリ作戦を展開した後に、沿線民に対して「乗らないなら廃線になるけどイイんですか?」と連名で問いかけるようにして欲しいなと。
私の取材では、行政は兎角逃げるが要求だけは凄まじいとの民鉄意見が多く、世に言われているJRを含むが一方的に採算性だけで廃線を企んでいるという構図には違和感が。
近江鉄道だって、ここまで持ってくるのに時系列を辿ると凄く時間がかかっているし、そこまでに被った赤字は誰も補填してくれるわけではないし。
良い時代があっただろうという声も聞こえてきますが、悪い時代と相殺すればの議論をしないと天秤は釣り合わないし、そもそも公共交通機関であっても会社は営利団体であってボランティアではないし。

私たちコンサルもボランティアと勘違いされて、取りっぱぐれることも存外あるんですよね。
学生の希望職種に上がるみたいですけど、上から説教してカネだけ巻き上げられると思ったら大間違い。日本人は知財に対してカネを払う文化が乏しく、請求すると「ケチ」と言われることが多かったりするんです。

なんか愚痴が強くなってしまったんで、今回はこれにて。

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