息子が野球を職業にするまでの話⑤

息子、野球を職業にして2年目を迎えます。
親にとっては、良くも悪くもまさかすぎる息子の人生。
いわゆる王道ではなく、注目されたこともない極々普通の道を歩んできた息子が野球を職業に選んだお話です。

続き

高校入学。とりあえず硬球触るのは初めて。
打っても飛ばない。筋力不足。でも球足は速かったかな。

希望ポジションはピッチャーとショート。監督の目には留まっていたようで、春先の練習試合の時から、
「お前はベンチ入っとけ」
と言われてベンチワークしたりブルペン入ったりしてました。

4月下旬にショートでデビューして初打席初タイムリー。5月にはマウンド立ちました。まあ、今までにないスタートでした。😆

ある日、息子から珍しく話があると。聞いてみると、打撃があるから使いたいけどショートは上がいるから無理。外野やれるなら転向しないか?と言われたらしい。1週間前に内野グローブ買ったのでいいにくかったみたいでしたが、了解して外野グローブも買いました。苦笑

そのかいもあり、夏前のベンチ入りも最終25名まで残りましたが、最後に落選。チームは初戦敗退。

すぐに新人戦に向け、上級生と一緒にスタート。息子は下級生唯一のスタメンで練習試合。
まあ、途中変わってたので気にも留めなかったのですが、背番号9もらって帰ってきました。

新人戦は強豪私立。なんとスタメンで起用されました。嬉しかったけど、息子の苦悩はここから始まりました。
まあ、ライトに狙い撃たれてバタバタ。途中で先輩にお役を譲り、この試合は敗戦。

次の選抜予選も古豪と対戦、なんとかレギュラー。でも守備ポカもあり1回で交代。敗戦。

1年生大会は4番で起用され、チームは波に乗ってベスト8。ただ息子はこの時、ある思いを持ってました。

「野球辞める」

初めて口にした言葉。頑張ってるのに勿体ないと説き伏せましたが、うまくいかず、プレッシャーに負けてしまったのかもしれません。

ガンとして譲らないので、監督と話て決めなと伝え、監督に事前に連絡しました。

まあ、息子の話だけでも聞いてあげてください。それだけでいいです。と伝えたかな。

次の日、息子が中々帰ってこないので、不安になり通学路を見に行くと、先輩達と一緒に帰ってくる息子を発見。ワイワイしながら帰ってくる姿に悟り、涙しちゃいました。小学校から一緒の先輩達の温かさに感激してました。

帰ってきた息子曰く、放課後すぐに監督に言いに行ったら、他にも空いてるポジションを提示され、話も聞いてくれたそうで、5時間の慰留に息子が根負けしたようでした。
そのあと先輩達がきて、大丈夫か、長いから心配したとか声かけてくれて、一緒に帰ってきたそうです。

その日から息子は一旦控えに回りましたが、自主練も自分で工夫し、左右トスバッティングをはじめました。

迎えた春季大会。背番号は9。しかしベンチスタートでした。

強豪私立にいい試合してるなかで途中から出番。

中々点にならない場面が続いてたとこで息子に打席が回ってきました。

サインは打て。2球目のストレートを振り抜き、レフトスタンドへ!なんとホームラン!鳥肌もんでした。

試合は惜敗でしたが、あれこれあったこともあり、思い出に残る試合になりました。

次の試合からスタメン復帰しましたが、守備でやらかし、再び控えに。代替わりまで途中交代が続きました。

続く


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?