2人用フリー台本『エルフ』
<はじめに>
ようこそ初めまして、鳴尾です。
こちら、以前ボイコネで投稿していたシナリオになります。
5分、2人用(性別不問2)フリー台本です。
演者様の性別は問いません。兼ね役も頑張れば可能です。
セリフは、多少であれば言いやすいように変えていただいて構いませんが、なるべくそのままだと嬉しいです。
お芝居としての趣味、商業利用、ご自由に使ってくださってください。
その際、鳴尾の名前添えていただけると嬉しいです。
無断転載や自作発言は悲しくなるのでやめていただけますと幸いです。
もし使用後にこちらのコメントかTwitter等で教えていただければ、できる範囲で聴きに行きたいと思いますので、よかったら教えてください。
<あらすじ>
幼馴染で親友のフウとカナメ。天然なフウと、フウに振り回されがちな苦労人カナメの何でもない日常。
<登場人物>
フウ
ちょっと天然。一人称は「僕」ですが、女性役として演じられる場合は「わたし」に変更してください。
カナメ
天然なフウに振り回されがちな苦労人。一人称は「俺」ですが、女性役として演じられる場合は「あたし」に変更してください。
『エルフ』
フウ:ねぇ、カナメ。
カナメ:ん?
フウ:エルフっているじゃん。
カナメ:何?急に…。
フウ:ほら、耳が長くて、羽とかついてる…。
カナメ:うん、それは知ってる。
フウ:あのエルフってさ、何なのかな。
カナメ:何って?
フウ:どうして人間に似ているんだと思う?
カナメ:そりゃあ、生み出したのが人間だからじゃないのか?自分と同じだったら動きがイメージしやすいだろ。
フウ:じゃあ本物のエルフは四足歩行かもしれないってこと?
カナメ:何だ本物って。
フウ:足と腕が4本ずつあるかも!羽も蛾みたいなのかもしれないよね。
カナメ:お、おお?
フウ:耳が顔の横じゃなくて首のあたりから生えているかも。あ、でも首があるかもわからないよね。
カナメ:さっきから何言ってるんだ。
フウ:胸から腕が生えてたりするのかなあ。あ、胸がないかもしれないね。もしかしたら直径30センチくらいの球体に頭だけがぴょんってついてるかも。
カナメ:フウ?
フウ:髪の毛があるかもわからないよね。みんなツルッとした頭だったりするのかな。布みたいなのが頭についてたりして。
カナメ:フウ?
フウ:羽って本当にあるのかな。なくても飛べそうだよね。空中をふよふよ〜って浮いて移動してるかも。でもそしたら足はいらないよね。
カナメ:フウー…。
フウ:そういえば魔法も使えるんだっけ。どうやってるんだろう。空気中から火が出てくるなんて、非自明だよね。構造式見てみたいな…。
カナメ:フウ!
フウ:ん、何?カナメ。
カナメ:何はこっちのセリフだよ。何言ってんだよさっきから。
フウ:え?だから、エルフだよ。
カナメ:足と羽がない球体のエルフを俺は知らないんだけど。
フウ:僕も知らないよ。
カナメ:え、じゃあ今までのは何だったの?
フウ:エルフってどんな見た目してるのかなって。
カナメ:もしかしてエルフは実在すると思ってる?
フウ:いないの?
カナメ:いるの?
フウ:いないの?
カナメ:いるの?
フウ:いないの?
カナメ:もういいよ!
フウ:いないの?
カナメ:いいって。
フウ:いないの?
カナメ:フウ。
フウ:いないの?
カナメ:フウ…。
フウ:いないの?
カナメ:…ああ、エルフはいない。
フウ:そっか…。
カナメ:………フウ?
フウ:カナメ。
カナメ:何?
フウ:アイス食べたい。
カナメ:んじゃコンビニ寄ってくか。
フウ:うん!
こんにちは、自他共に認めるいかれポンチ鳴尾です。 いかがでしたか? あなたの期待に応えられるよう、これからも良い作品を書き続けますね。