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【漫画原作アイデア】『初めまして、エイリアンの高杉です。』シナリオ・設定まとめ

1タイトル
『初めまして、エイリアンの高杉です。』

2ジャンル
SFファンタジー

3ターゲット読者層
10〜20代男性

4あらすじ
西暦2125年、宇宙人とのオープンコンタクトが起きてから約100年後の地球。世の中ではエイリアンの存在が当たり前になっていた。太陽系の治安を取り締まる組織「星間連合」は、人材不足に陥っていた。特に不足している役職は「ファーストコンタクトスペシャリスト(以下:ファスコン)」だった。それは、オープンコンタクトが起きていない未開文明がある星に侵入し、エイリアンの存在を広めていくための仕事だった。ファスコンになることを目指している少年、高杉ソラトは、ある時一匹の小さなエイリアンに出会う。そして彼に導かれたソラトは、ファスコン見習いとして、未開文明の進化を手助けするため、宇宙の果てに旅に出るのだった。

5登場人物
■高杉ソラト
ファスコンに憧れる15歳の少年。父親は星間連合で働いていた優秀な兵士だった。父親が未開文明での戦闘に巻き込まれたことがきっかけでファスコンに興味を抱くようになる。閉所恐怖症であるため、限りなく広い宇宙が大好き。嫌いなものはエレベーターと宇宙船。

■高杉ヤマト
ソラトの父親。星間連合の艦船ワードシオールで軍の兵士として働いていた。しかし、ある時任務で訪れた未開文明がある星で、原住民の戦闘に巻き込まれて命を落とす。厳格な性格だが、家族思いで優しい一面も持っていた。

■エアル
星間連合に指名手配されている宇宙の盗賊。故郷が非常に貧しい星で、生きていくために盗賊になった。地球でソラトと出会ったことで彼の人生は大きく動く。地球の食べ物が大好物で、よくレプリケーターを使って寿司を作っていた。権力者や偉そうなやつが苦手。そしてとても口が悪い。

6用語解説
■星間連合
太陽系の治安を守っているエイリアンによる巨大組織。様々な星の種族がいる組織で、地球を主な拠点にして天の川銀河で活動している。組織の目的は、宇宙文明の数を増やし、文明間で平和的に交流を重ねて宇宙全体を発展させること。

■ファーストコンタクトスペシャリスト(略してファスコン)
未開文明を宇宙文明に進化させるための手助けをする役職。特に必要な資格や技術はなく、ただ未開文明の種族を寛容に受け入れることができる高い精神性を持っている人物なら誰でもなれる。その代わり、宇宙空間を長い間旅をするため、故郷に帰れる時間はとても少ない。

■宇宙文明
エイリアンの存在が一般的になり、核兵器などの大量破壊兵器を手放して、争いが完全に無くなった文明のことを指す。地球は100年前に宇宙文明の仲間入りを果たした。宇宙文明への仲間入りを果たすと、星間連合への所属が認められ、星間連合が開発した最新テクノロジーの使用が解禁される。

■レプリケーター
星間連合のテクノロジーで、無から物質を産み出すことができる。食べ物を何でも作り出せるため、ソラトやエアルはこのテクノロジーで寿司やパスタなどの地球のグルメを堪能する。

7脚本
第一話
・西暦2125年の東京。そこにはファーストコンタクトスペシャリスト(以下:ファスコン)に憧れる少年ソラトが暮らしていた・ソラトがファスコンを目指すようになったのは、父親の影響だった・ソラトの父ヤマトは、星間連合所属の優秀な兵士だった・しかし彼がとある任務に就いた時、未開文明がある星で戦闘に巻き込まれて命を落とした・その時のソラトはまだ赤ん坊だったため、父の死に対して特に悲しみといった感情はなかった・しかしソラトは成長するとともに、父の死の原因について自分なりに考えるようになっていた・父が死んだ原因は、未開文明にある・この広い宇宙には、まだ武器を持ち争い続けている野蛮で未熟な文明があるから、そこに訪れた者たちが父のように命を落としていく・そう考えたソラトは、ファーストコンタクトスペシャリストになって未開文明の進化を手助けすれば、宇宙から武器を持った野蛮な星を減らすことができる、という結論に辿り着いた・それからソラトは、東京の宇宙港の中にあるファスコン教室に通うようになる・そこで、ファーストコンタクトスペシャリストになるための心構えに加え、宇宙の他文明に関する知識について学んでいた・ある時家に帰ると、見たことないエイリアンが自室の中で何かを探していた・そのエイリアンは、父の形見である星間連合の隊員手帳を見つけると、それを持って窓から逃走した・驚いて声も出なかったソラトは、我に帰ると父の形見を取り返すために街に向かって駆け出した・街を駆け回ってエイリアンを探すが、なかなか見つからない・季節は夏の真っ只中・暑さで頭がくらくらしてきたソラトは、近くのコンビニに駆け込んだ・すると中では店員が、アイスクリームを万引きされたと騒いでいた・ソラトは万引き犯について店員に尋ねた・店員は、その万引き犯は見たことない異星人だったと答えた・父の形見を盗んだ奴と同一犯だとにらんだソラトは、そのエイリアンが逃げた方向を店員に聞き、追跡を再開させた・そしてついにそいつを見つけた・例のエイリアンは、今度は八百屋で果物を物色していた・ソラトはまた盗みを働く前にそのエイリアンを捕まえようとするが、エイリアンはすばしっこくてなかなか捕まえられない・ソラトは、エイリアンはただ闇雲に逃げ回っていると思っていたが、そうではなく、エイリアンは宇宙港に向かっていることに気づく・その頃宇宙港内では、星間連合所属の兵士があるエイリアンを探していた・それは、銀河のあちこちで盗みを働いているエアルという名のエイリアンだった・そいつはまさに、ソラトが追いかけていたエイリアンのことだった・エアルは星間連合に指名手配されている犯罪者で、数日前に宇宙船内に忍び込んで地球にやってきたことが判明している・星間連合は、エアルが地球である程度盗みを働いた後に、宇宙船を盗むか忍び込むかして、再び宇宙の他の惑星に移動すると予測していた・それがエアルのいつもの手口だった・エアルが現れるとすれば、東京にある宇宙港だった・星間連合は厳重な警備体制でエアルを捜索していた・同じ頃、ソラトはエアルを追って宇宙港にやってきた・宇宙港の中には、ファスコン教室の生徒や教員、父ヤマトの元同僚などの顔見知りが多くいた・ソラトは星間連合の職員に頼んでエアルを捕まえてもらおうと考えたが、エアルは宇宙港に入った途端、姿を消してしまう・それは比喩ではなく言葉通りの意味だった・エアルは体を透明にして周りからは見えなくなったのだ・焦るソラトだったが、エアルを見つけるためのある方法を思いつく・エアルに盗まれた父の隊員手帳には、連絡用のチップが内蔵されている・父の形見を無くした時のために、大きな音がするようにチップを改造したことを思い出したソラトは、持っていたデバイスに父のチップの番号を入力する・すると案の定、チップから宇宙港全体に鳴り響く甲高い音がした・ソラトは音のする方に駆け出した・音のする方に行くと、そこは宇宙船の格納庫だった・エアルはヤマトの隊員手帳を使って格納庫の電子ゲートをパスしていた・宇宙港内は、音の発生源を突き止めようとする星間連合の兵士たちによってちょっとした騒ぎになっていた・その騒ぎに乗じて小型の宇宙船に乗り込むエアルを発見したソラト・閉所恐怖症だったソラトは、狭い宇宙船の中に入るのに躊躇したが、父のたった一つの形見を取り返すため、意を決して宇宙船の中に飛び込んだ・宇宙船内に入ったソラトは、エアルと取っ組み合いになった・その拍子にどこかのボタンを押してしまったソラト・すると突然、宇宙船に組み込まれたAIが反応し、宇宙船が動き出す・許可なく宇宙船に乗ることはもちろん犯罪だった・焦るソラト・しかし宇宙船は止まることなく自動で地球外に飛び立ってしまった・どうやらその宇宙船は、どこかの惑星への航路が自動設定され、AIが自動で宇宙船をその惑星に向かって運転しているようだった・その時、宇宙船内に星間連合からの警告メッセージが鳴り響いた・星間連合は、ソラトとエアルが宇宙船を宇宙港から盗み出したと思っている・巻き添えを食らっただけのソラトは完全に犯罪者扱いされていた・ソラトが宇宙船に乗って宇宙に旅に出るのは人生で初めてのことだ・しかしその人生初の宇宙旅行は、最悪な形で幕を開けたのだった

第二話
・星間連合に宇宙船奪取の罪で指名手配されたソラトとエアル・ソラトはエアルと取っ組み合いの末、手帳を取り返すが、狭い宇宙船の中にいることを改めて認識し、閉所恐怖症の症状が出始めた・息が上がり、呼吸が乱れるソラト・そんなソラトの様子を見かねたエアルは、宇宙船の電子パネルを操作し、宇宙船内部の時空を歪めることで、魔法のように宇宙船の内部を広くしてみせた・ソラトは狭い船体の壁に押しつぶされるような感覚から解放され、呼吸を整えることができた・エアルにお礼を言うソラト・その時ソラトは、エアルが思っていたほど悪いやつじゃないと気づく・エアルになぜ宇宙船を盗んだか尋ねるソラト・自分の過去を語り始めるエアル・エアルの回想・エアルの故郷はとても貧しい星だった・もっと進化した文明の星に植民地にされていたエアルの故郷は、鉱山資源が豊富だったため、常に搾取される対象になっていた・貧しい生活に嫌気がさしたエアルは、家族を見捨てて盗んだ宇宙船で母星を脱出した・しかしエアルには行くあてもなく、宇宙船に積まれていた食糧もすぐに底をついた・そこでエアルは、宇宙船に乗って文明のある星を渡り歩いて、食糧と宇宙船を盗みながら放浪の旅を続けていた・エアルが旅を始めてからすでに300年は経っていた・やがてエアルの悪評は天の川銀河全体に知れ渡り、星間連合に追われるようになっていった・ソラトが住んでいる地球は、オープンコンタクトが起きてからの100年間で飢餓や貧困は改善され、病気で苦しむ人間は一人もいなくなっていた・星間連合が提供した宇宙のテクノロジーのおかげだった・そのため、貧しいという状況下に遭ったことがないソラトは、エアルの気持ちが理解できなかった・しかし話を聞いているうちに、ソラトはエアルのことを不憫に思うようになった・最後にソラトは、エアルがなぜ地球に来たのかを尋ねた・その理由はただ一つ・地球のグルメを一口でも食べてみたかったからだった・エアルは美味いものには目がない・特に、地球の食べ物はとても美味だと銀河中で話題だった・それと同時に、地球から盗んだ宇宙船は古い型だったため、食べ物を無限に作れるレプリケーターという装置が付属していないことを嘆いていた・ソラトは、エアルが東京の街中で無銭飲食を繰り返していた理由をようやく理解した・しかし犯罪であることに変わりはないと突っ込むソラト・しかし今や自分も犯罪者扱いされていることを思い出す・この現状を打開するには、星間連合に正直に事情を説明するしか手はない・何も悪いようにされるわけではない・正直に話せば星間連合も理解してくれるはずだ・そう考えたソラトは宇宙船を操縦して地球に引き返そうと思ったが、ソラトは肝心の宇宙船の操縦方法を知らなかった・そうこうしているうちに、ソラトたちが乗る宇宙船は地球から600光年離れた未知の惑星に着陸しようとしていた・宇宙船に組み込まれたAIによると、その星の名前は現地の言葉で「オアル」というらしい・ソラトはその名前に聞き覚えがあった・ファスコン教室に毎日通って、宇宙の未開文明について学んでいたソラトは、天の川銀河の中にある未開文明の名前はある程度暗記していた・オアルは間違いなく未開文明がある星だった・ということは、この星の住民は宇宙船やエイリアンを見慣れていない・このまま宇宙船で着陸すればパニックを起こしてしまう・それはマズイ・星間連合のルールでは、未開文明の星に宇宙文明の存在が接触することは固く禁じられている・焦ったソラトは、エアルに宇宙船を止めるように頼むが、エアルの頭の中には食べ物のことしかなかった・エアルはオアル星にある食べ物を求めて宇宙船を進めた・このままでは自分たちは星間連合に裁かれてしまう・その頃、艦船ワードシオールでは、星間連合がソラトとエアルの後を追っていた・このまま二人を放っておけば、宇宙は大混乱になってしまう・それだけは避けなければならなかった・大ピンチに陥るソラト・彼は無事にファーストコンタクトスペシャリストになることができるのか?

第三話
・宇宙船は未知の惑星オアルの大気圏に突入した・眼下には見たことない形の家々が建ち並んでいた・異変に気づいた住民たちが外に出て空を見上げる・住民たちはヒューマノイドタイプだが、その容姿は人間とは似て非なるものだった・宇宙船を見て大騒ぎするオアル人たち・一人はパニックになり、一人は珍しいものを見るように目を輝かせ、一人は神を崇めるように跪いてこうべを垂れていた・エアルは町の外れの拓けた場所に宇宙船を着陸させた・念の為、宇宙船が見つからないように機体を透明にするエアルだったが、すでに大勢の住民に宇宙船の姿を見られてしまっていた・ますます不安になるソラトは、日が沈むのを見計らって、こっそりオアルを脱出しようと提案した・しかしエアルは、そんなソラトの話はまったく聞かず、町の方に駆け出していった・エアルの頭の中には食べ物のことしかなかった・ソラトは慌ててエアルを追いかける・ソラトやエアルの姿をオアル人に見られたら、今度こそ取り返しがつかなくなる・もしこのことが星間連合にバレたら、どんな恐ろしい罰をくらうことになるだろうか?・ソラトは身の毛もよだつ想像を頭から振り払い、エアルを止めることに集中した・それにしても、エアルがなぜあんな素早く動けるのか、ソラトは全く分からなかった・どちらかといえば、エアルは太っている・しかしエアルの運動神経はソラト以上に高かった・ぱっと見は昆虫系の種族のようだから、体の構造が地球人とは違うのかもしれない・ようやくエアルに追いついたソラトは絶句した・オアル人が目を点にさせてエアルのことを凝視していた・こうなったら、これ以上パニックを起こさせないように努力するしかないと考えるソラト・とりあえず挨拶だけはしておこう・「初めまして、エイリアンの高杉ソラトです」・ソラトが自信なさげな声で挨拶した直後、オアル人たちは悲鳴をあげてパニック状態になった・町は大混乱に陥り、見たことないエイリアンに恐怖したオアル人たちが右往左往して逃げ惑った・星間連合が定めた宇宙の法をついに破ってしまったと絶望するソラト・それとは逆に、エアルは顔を輝かせてオアル人の町にある食べ物を略奪し始める・もう収拾がつかなくなり、諦めかけたソラト・そこに武器らしきものを持った兵隊のようなオアル人の一団が現れる・オアル人の言葉は分からなかったが、彼らが自分とエアルのことを敵視している事だけは理解できた・ソラトとエアルはその一団によって、あっという間に拘束されてしまう・このままでは軍の施設に連れて行かれ、解剖やら何やらされてしまうという悪い予感がしたソラト・100年前の地球では、見た目や価値観が違う人たちが力のある者たちに虐げられてきたという話を、歴史の教科書で何度も読んだことがある・このままでは自分たちは殺されてしまうと、ソラトはエアルに怒鳴りつけた・軍の施設に向かっていると思われるオアル人の輸送車両の中で、口論を始めるソラトとエアル・すると輸送車両が突然停止した・外を覗いてみると、上空に巨大な宇宙船が浮かんでいた・その瞬間、2人の体は光に包まれ、宇宙船の中にテレポートされた・目の前には星間連合の職員たちが、険しい顔で2人を見つめていた・その後、星間連合は事態を収集させるべく、宇宙船を目撃したオアル人たちの記憶を全て消去した・星間連合の船はソラトたちが盗んだ宇宙船を回収し、一瞬で宇宙空間に飛び立った・星間連合の職員たちに事情を説明するソラト・ソラトは恐ろしい罰を予感していたが、星間連合には罪人を恐ろしい方法で罰するというルールは存在しなかった・しかしエアルに関しては話は別だった・エアルは天の川銀河のあらゆる星で盗みを働いたため、星間連合が何らかの形でペナルティを与えることになっていた・そこで星間連合のリーダーは、ソラトをファスコン見習いに正式に任命し、エアルには彼を補佐するように命じた・ヤマトの息子で成績優秀なソラトがファスコンを目指していたことは、星間連合の中では有名な話だった・星間連合はそんな彼を補佐することが、罪を償うための唯一の方法だとエアルに告げた・こうして念願のファスコン見習いに任命されたソラトは、エアルの操縦する宇宙船で銀河の中にある様々な未開文明を助けるため、宇宙に旅に出ることになった・星間連合から支給された最新の宇宙船にはレプリケーターが備わっていた・これで食料に困る事はないと大喜びするエアル・こうしてソラトとエアルによる、未開文明を助けるための宇宙を股にかけた壮大な旅が始まった

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