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#映画感想文170『女神の継承』(2021)

映画『女神の継承(原題:The Medium)』を映画館で観てきた。

ナ・ホンジンが原案・製作で、監督はタイのバンジョン・ピサンタナクーン、2021年製作、131分、タイと韓国の合作映画である。

原題のThe Mediumは、霊媒師という意味なのだろう。

ドキュメンタリー風の映画、モキュメンタリー映画で『パラノーマル・アクティビティ』『ブレアウィッチプロジェクト』の進化版というか、超怖いタイ映画であった。

『女神の継承』の教訓は以下のようなものである。
・犬を飼っているのに、犬肉を売るな(犬の呪い)
・雇用した労働者を粗末に扱うな(末代まで呪われるどころか一族滅亡)
・子どもがベッドで寝ているかどうかは、ちゃんとチェックしよう
・化け物がいるのにドアを開けちゃダメ

タイも日本と同じく八百万の神がいる、という考え方でスピリチュアル的なものと、仏教が共存している社会であることを知った。ある種の田舎の不気味さは、横溝正史的なものとは違うのだが、ねっとりとした因習と独特の空気感があった。

バンコクを舞台にした都市的なものではない風景が、一層恐怖を引き立てる。外灯もなく舗装もされていない田舎の川べりなんかは怖いのよ。

憑りつかれたミンを演じた女優さんは、まさに体当たりといった感じで、本作でキャリアは確実に変わったのではなかろうか。とにかく怖かった。

ちょっと油断して半笑いで見ていると恐ろしいことが起こり、悲鳴を上げてしまった。ホラーのわんこそばムービーだった。

配信で観る方は、部屋を暗くして、毛布にくるまって鑑賞されることをおすすめしたい。

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