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救世主求む!月給25万円でヨロシク!

水曜日に面接を受け、翌日無事に選考に落ちてきた。その会社や職場に合わなかった、ということもあるが、一次面接で落ちたので、やはり面接が下手であることは間違いないと思う。

「この人だ!」と思わせることはできなくとも、「何となく落とせないな~」ぐらいの好感触を与えるテクニックはどこかにあるのではないか。

でも、まあ、落としてくれて、ありがたかったのも事実である。合わない人に合わせるのは、なかなか大変だ。

ただ、反省点はいくつかある。自分のnoteの過去記事を読んで思い出した。

1.わたしの反省点

安斎さんの本に書かれていた「一本のストーリー」がうまく作れていなかった。わたしの準備不足であったことは否定できない。ただ、原因は先方にもある。求人内容が漠然としていたのである。

次に過去の経歴を尋ねられたとき、その企業で役立つ理由に即座に変換して話せなかったのも、まずかった。とにもかくにも、これらの経験は御社で役に立ちます!という無茶な論法で話せばよかった。

そして、何でも前向きに話せる「ハイパーキラキラ求職者」になることをすっかり忘れていた。嘘っぱちだとわかっていても、何食わぬ顔で嘘をつける嘘つきが面接を通過していく。もちろん、経歴詐称はいかんが、口頭での嘘などいくらでもつけるし、過大評価、実績の誇張、後ろ暗い過去は話さないぐらいは誰でもやっていることだ。その原則を忘れていた。

わたしはそもそも虚無主義的なところがあり、資本主義と相容れないし、働きたくはないのだけれど、そこはしっかり隠蔽しないといけなかった。次回は女優になったつもりで、「ハイパーキラキラ求職者」を演じよう。

2.御社の問題点

まず、面接官がとある事業(プロジェクト)の責任者だったのだが、言うことがぼんやりしている。

「世界市場を狙っていきたい」と言ったかと思いきや、「現状、北海道網走周辺の顧客は獲得できている」といった話になってしまう。それじゃあさ、世界に羽ばたくのは、いつの話なの? とりあえず網走湖周辺の顧客をどれだけ獲得するのが目標なの? というか世界市場がどれだけの規模なのか、そこでどれぐらいの収益が望めるか算段はあるの? 

つうか、我々の業界は、権威がものを言い、顧客もそれを求める。純粋にサービスを受けるだけの人なんていねえだろ。わかってねえのか?

次に「人手が足りない」というわりに、工程とゴールができていないようだった。ゆえに話が無意味に空転していく。

「IT企業といったらサイバーエージェントだけれど、この業界にサイバーエージェントってないじゃない? どうすればいいと思う?」。

世界市場を狙うとか言うくせに、国内企業の日本人相手の企業を例に出すのだ。え、海外市場狙うって、さっき言ってたよね? 意味がわからない。(多分、あの人、頭が悪いんだろうな)

上司が馬鹿だとどうしようもないし、そのサポートって無理だから、落ちてよかったのだが、それが顔に出てしまっていたかもしれない。

「この分野でナンバーワンの会社になりたいのですが、あなたに魔法は使えますか」みたいな質問もあった。

はああ? 何言ってんだ、こいつ。馬鹿なの?

あのね、そのアイデアがあったら、起業して、儲けを独占しているよ。

3.救世主求む!月給25万円でヨロシク!

二晩、寝て気が付いた。最初に勤めたブラック企業では、既存事業の立て直しを託された。そして、手取り17万円でボロボロになった。ただ、こちらはうまくいっていた時期がある事業だったので、望みはあった。

今回の求人は、まだ途中でうまくもいっていないのに「いやあ、今、うちの事業、軌道にのってきてて、バズってて、跳ねているんですよ」と言われた。

詳細を尋ねると、「12社と取引して、その12社の利用者、50人ぐらいのリアクションが好評」というだけだった。バズるって、Twitterとかでトレンド入りしてから言うものじゃないの? 男社会で誇張してナンボの文化なんだろうけれど、それはうまくいっている、という段階ではない。「まずまず」ぐらいのものだ。そう言えてしまう人を信用するのは難しい。

というか、採用したい人が明確でない。

「いい人がいたら、優秀な人がいたら、救世主がいたら、採用したい! 」

みたいな求人内容と面接では、こちらも漠然とした曖昧な質問に終始することになる。

わたしもまずかったが、先方もひどかった。そのようなお見合いは当然悲惨な結果として終わるだろう。

しかし、月給25万円で、いまいちな新規事業に天才的なアイデアと献身を求めるって、どういう神経なのだろう。月給25万円なら、サボらず勤め、ルーティンワークをこなせるぐらいしか求められないだろう。いい加減にしろよ、と思う。そのうえ、自分よりは前に出ないで、ハードワークはこなしてほしいのだろうから、へそで茶を沸かしちゃうぜ。

(ちょっと話は逸れるが、よく営業成績1位の人の本とか出ているけれど、あなたの売っているものって、トヨタの車ですよね? みたいな話は多い。あなたが営業しなくても、芸能人が広告に出まくって宣伝している商材なんだから、あなただけの力じゃない。そこは素直にツッコんでいきたい。その下駄、高すぎますよ。ノーブランドの車がいかに売れないかという話の方が、まだ参考になるかもしれない)

そして、上の記事でも書いたのだが、求人する側が曖昧だと転職エージェントの説明も漠然として、求職者も漠然とする。いいことがない。

で、わたしが10月に応募していた会社の新規事業がスタートしているかを確認したのだが、見事に始まっていなかった。4月に始まることを予定していたはずなのに、ホームページにはその痕跡が微塵もない。

今思えば、面接官も先行きが不透明で勝算がないと思っていたのではないか。某通信事業者の関連会社なので予算は潤沢にあったのかもしれないが、不採算事業を始められるほどの余裕はないだろう。ここも、今思えば、落ちてよかった。

求人を出す会社に求めたいことは、問題の洗い出しや、求める人材の基準をはっきりさせるのは事前にやっといて、ということ。それらを労働基準法に違反しない程度に、可能な限り、求人内容に明記すること。お互いに無駄な時間を過ごすのはよいことではない。

あと救世主は来ません。優秀でバイタリティがあってアイデアのある人は、すでに起業しています。

とはいえ、面接を受けないとわからないことは多い。そのうえ、入社しないことにはわからないことも多い。とにもかくにも、行動を止めず、いろいろと面白がっていけたらいいと思う。

最近は、何かムカつくことがあっても、noteのネタになるからいいか、と思ってしまったりもする。いいことなのか、悪いことなのかはわからないが、吐き出すとスッキリするし、「スキ」で他者からの承認があれば、なおうれしい。やっぱり、わたしって、自分が思うより、ごくごく単純な人間なのだな。そういうことを確認し、学んでいるのだと思えば、面接官が携帯をマナーモードにしてくれなくとも、面接の最中にメモではなくて、業務のメールかチャットをやり出しても、人生経験のひとつだと思えばいい。(こちらの話すタイミングと一致していないので、それぐらいはわかるよ、マジで)

ただ、自分はあのような人間にはなりたくない、とは本気で思う。

チップをいただけたら、さらに頑張れそうな気がします(笑)とはいえ、読んでいただけるだけで、ありがたいです。またのご来店をお待ちしております!