好きな理由を言おうとして悪口になる話。

彼女の好きなところを言おうと思う。
まず第一に見た目が好きだ。派手な美人ではないが不思議と目を引く人だと思う。姿勢が良いからかもしれない。彼女が嫌がるからあまり言わないが妙な色気のある人だ。しかしながら性格は悪い。冷たいし厳しいし取り付く島のないときあるし頑固だし。何度も本人に苦言を呈したが本人は柔和にニコニコするだけで全く響いていないと思う。見た目が優しげで話し方もフワフワしているから騙されそうになるが中身はかなり苛烈だと僕は思っている。騙された人を何人も見てきたから余計だ。騙してはいないかもしれないけどあんなの初見で回避出来ないゲームトラップと一緒だ。とにかく見た目と中身が伴っていない。話し方も温和そのものだから尚悪い。おかしい。悪口になってしまった。話を戻すが、好きなところはまだまだある。料理は上手いし美味い。和食が好きみたいで洋食は子供のリクエストに応えて作るらしい。ヘッダーのわらびのおこわは美味くておかわりして次の日の弁当用にタッパーに詰めてもらった。タラの芽の天ぷらも美味かった。けど料理は好きじゃないと言う。本人は食べることを平気で忘れたりするような人だし好き嫌い結構多いしめんどくさい。おかしい。また悪口になってしまった。美人ではないが目を引く。優しそうだが苛烈。料理上手だが料理嫌い。ことごとくコチラの期待を裏切る人。それも良いギャップではなくマイナスに触れるギャップ。褒めようとすると悪口になるのも頷ける。だがこれも盛大な惚気として記しておく。