備忘録6.自分は専業主婦にはなれないタイプだと自覚する

新婚さんと呼ばれるようになって数か月。嫁ぐギリギリまで実家でぬくぬくと育った私は、家事が苦手でした。今でこそ、水回りは都度拭いて水垢の出ないようにしたり、掃除のしやすい配置や家具のフラット感にこだわったりなどしていますが。当時は苦手な家事が多くありました。夕飯も昼の3時くらいから作り始めるような手際でした。食べるのは7時くらいなのに。

「できなかった」原因が、「自分の好きなようにすることができなかったから」だと気づくには、10年以上も経ってのことです。それは、自分の性格を改めて知ることにもなり、自分との付き合い方を学ぶ経験となりました。100%じゃなければ要らない、そんな極端さのある一面を持っていることを。その話はまた別途まとめようと思います。

そういった理由で、私は苦手な家事があるという自覚は当初から持っていました。掃除をしても最初から完璧にこなせるはずもなく。そもそも完璧な家事とは何なのだ。できないならばできないなりに、やりたくなる、あるいはやらなければいけないが楽に終わらせる手段を得るということをしたかった私は、夫に協力を仰ごうとしました。

夫も実家からの結婚生活、という人だったため、家事をしたことのない人でした。パソコンがなければ生きていけない人で、真っ先につないだのはパソコンやテレビでした。配線はめちゃくちゃ(見た目)で、ねじくれたり絡まった状態のコードが手前の床に広がっています。模様かな。

埃をまとうコードは本当に敵です。パソコン類はつなぎ方がわからないのであなたが直してほしいと訴えるも「好きなように繋ぎなおしてくれればいいから」とだけ返されていつしかそのままに。夫の脱ぎ散らかしたクシャクシャの靴下や裏返しの上着、そこに片付け下手な私の残骸(洋服など)が混ざり合いそれは混沌とした状態に。掃除機などかけるスペースさえないような、そんな茶の間になっていきました。自分なりに手を加えても、一定のラインを超えることはできませんでした。

苦手だからこそ良い時の状態を保てるようにする努力を一緒にしてほしい、その願いは最後まで叶いませんでした。

専業主婦の期間、私は何をしていいかわからない生活でした。仕事に出ている時の方がよほど家のことをやっていたような記憶があります。家に戻ってきた勢いで掃除機をかけ、そのまま食事作りに移行。帰宅を待つ間に洗濯機に洗濯物を放り込む。何かの合間に家事を挟む(または家事の間の家事など、違う種類を挟む)のが、私に合っていると気づいたのは割とつい最近の話。

もっと早く気づけていれば、あの頃から自分の好きな生活リズムを作れただろうに、と思うけれど既に後の祭り。自分にも、彼にも、可哀想な生活をしていたと思います。

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