備忘録2.違和感はゲーセンで

後に、その住所の近くを本籍地にする、とあるゲームセンターでの話。

中間地点だったということもあり、駅の改札で待ち合わせてはそのゲームセンターへ足を運び、音ゲーでよく遊んでいました。会うのはいつも週末だったり、学校の空き時間だったり。学生であまり遠出もできないので、大体同じような出来事の繰り返しではありましたが、一緒に遊んでいるだけで楽しかったのです。

ある時でした。ゲームに負けた瞬間に、彼がゲーム機本体に全力で蹴りを入れ続けたのは。友人にそういうことをする人は一人もおらず、そうしたものを目の当たりにしたのは初めてのことで。信じられないという気持ちと、何てことをするのだという怒りで、私も一瞬にしてその怒りを表に出したのを覚えています。

私のそういう姿を見るのが初めてだった彼は、ただただ私に謝り続けました。今思い出しても、それはいけないことをしてしまったという後悔よりも、目の前の私が怒っているから謝って収めておこうという気持ちがよく見えていたと思います。その頃は、そうした行為を割と気にせずやってしまう人なのだ、という考えには至らず、その日のうちに仲直りして別れたのです。

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