備忘録11.知人のいない地方へ

転勤をする前から悩んでいたことのひとつ。それが子供についてでした。

移動する前であれば比較的近くに双方の両親がいるため、協力を仰ぐことも容易だったと思います。飛行機に乗って数時間の距離に引っ越してきた今、両親たちもいなければ友人もいない土地。元々、転勤などで移動の多い生活をしていた私にとっては慣れたことではありましたが、子育てをする環境や病院などを考えることはとても難しかったのです。

免許を取ってまだ数年、5分の距離を運転するだけでガチガチになり背中も首も痛い。けれどこちらでは車に乗れないとどこに行くこともできないそんな土地。穏やかな道や広い道、路面電車の走る道など、運転のテクニックはほぼここで習得できたように思います。地方から戻ってからは、いかにあちらの高速道路が走りやすかったかを痛感しましたね…。

休日になれば車を走らせ、色々な場所を巡りました。どこに行っても食べ物がおいしかったことは覚えています。友人が泊まりに来てくれたこともあり、何度遠出をしたことでしょう。

その間には、何度も何度も衝突があったわけですけれど。

転勤前に情報を調べていた時に知り合ったのだろうと思われる人たちと、私から隠れるように遊びに行っていた事。私は事前に、知り合った人や仲良くなった人と遊ぶこと自体は何の問題もない、ただ、食事の関係や、もし何かが起きたときに連絡がつかないのは困る。簡単にでよいのでどんな人かくらいは教えておいてほしい。という話はしていました。何の問題もない関係性の人であるはずなのに、なぜ不審な動きをわざわざするのか、とも。話は平行線のまま終わりました。

遊びに行くことは楽しかったのか、家を何度も開けることがありました。そして、彼の残したうっかり履歴を発見し、再び問い詰めることに。彼は、グループの中の女性に対して、私の存在の事を姉だと話していた事、その子の彼氏さんに内緒で二人で遊びに行っていた事などが発覚したためでした。雰囲気の良いカフェに行ったそうだけれど、私はそのお店、知らないな。

この時も、話がまとまることはなく、ただただ泣きながら話す私と面倒くさそうに返事をする彼の声が響く部屋。この頃に買ったMP3プレイヤーは、その後も地味な活躍をすることになります。

付き合っている時にも、バレンタイン頃に誰かと連絡を取っている形跡と、バレンタイン当日のどこかの女性への送信履歴「ドキドキした?(笑顔のマーク)」という画面を開いたまま風呂に入るという行動を取っていた(この時は何も見なかったことにした記憶があります)ため、この頃には既にそういう人であるということはインプットされていたのだろうなと思います。

今から思えば、この時にサクッとお別れしておけば良かったのではないかなと思う出来事でした。この頃を機に、少しずつそうした不信感が募っていったのだと。

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