顔のシワ、原因と効果的な対策は？

　韓国の河回（ハフェ）村は伝統の仮面劇を復興させて世界的に有名になりました。その仮面劇で使われる仮面の一つに両班（ヤンパン）の面があります。もともと両班は貴人ですが、聴衆の笑いを取る劇中人物として笑い顔になっており、顔中をシワだらけにして満面の笑みをたたえています。これが私には幸せいっぱいの好々爺といった顔つきに見えます。年を取ったらこんな笑いジワのある幸せそうなお爺さんになりたい、そんなことを思うようになりました。

　私は十数年前、仕事で嫌なことがあって落ち込んだり、うまくいかなくて腹が立ったり、ネガティブな感情が内面にどろどろと渦巻いている時期がありました。ふと鏡を見ると、目が吊り上がって、口角が下がって口がへの字になっていました。そしてそのせいで眉間にも口角にもいかにも不機嫌そうなシワができていました。

　これから毎日不機嫌な顔をしていれば、シワが深まり見た目も不機嫌そうな老人になってしまいます。でも、逆に毎日できるだけ笑顔でいて、その笑顔のシワが増えていけば、両班面のような幸せそうな顔になれるでしょう。顔のシワにはその人の人格が表れます。この先、年を取ったらどんな顔になるのか、今が分かれ道だと思いました。

　それからは、嫌なことや困ったことがあっても、シワづくりのためだと思って目尻を下げて口角を上げて笑顔を作るようにしています。そして、無理やりでも笑顔を作れば、身体に合わせて気持ちも軽くなります。

　教育職は苦しいけれど楽しい仕事です。楽しいときはそのまま笑顔で、苦しいときも笑顔を作り、シワづくりに励んでいきたいと思います。皆様どうかよろしくお願いいたします。