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品と誇り

夕食の買い物帰りすこし休憩を取りたいと思い入った喫茶店で、

素敵なご婦人に出会った。

ベージュ色のカジュアルなお洋服に鮮やかなブルーのスカーフ、ターコイズのイヤリング。
背丈は小さめ。歳の頃は70代くらいかな…?

なんと表現していいのか分からないけれど、とても品があって人生を楽しんでいる様子が立ち居振る舞いから感じられる方だった。

私は彼女の後ろに並んでいたので、飲み物を頼んだ後その雰囲気を感じたくて近くの席に座った。

それとなく目線を動かすとご主人様もご一緒だった。

なんて素敵なんだろう…✨

あまりじーっと見るのは失礼だと思ったので、私は自分のスケジュール帳を鞄から取り出し目を落とした。

スケジュール帳を眺めながらも心はしあわせな気持ちで一杯。
こんな近くにこんな素敵な雰囲気を持つ方が✨✨

この気持ちって伝わるだろうか?

    🍀 🍀 🍀

私がスケジュール帳に目を通し始めて数分後、ご婦人の席に立て掛けられていたきれいなブルーの傘が私の方へと倒れてきた。


「あらあら、私の傘がお邪魔してしまってすみませんね」

「いいえいいえ、奥様にとてもお似合いの傘ですね、とても素敵です。」

と傘をお返ししたところから会話が広がった。

始まりは傘のカラーの話だったのだけれど、次第に会話が弾んだ。

今日はご主人の通院のために私が住む土地に来たこと、
今朝は夫婦喧嘩をしたこと、
普段はお花の教室の先生であること、
日本の生花を伝えるために30カ国を巡ったことなど。

驚くことひとしきりだった。

ご主人もとても素敵な方で、品性を感じる方だった。
ニコニコとしながら
ご出身は私と同じ秋田県であること
今日は定期通院だったこと。
(なんと私と同じ通院先だった)
旅行好きの奥様に感化されて行ってみたら、どんどん価値観の変化を感じた事。
行った土地の音楽が大好きになり楽しみが広がったことなど話してくださいました。
旦那様は杖をついていらっしゃいましたが、不自由だと感じたことがない、だって心が自由だもの。

と仰っていました。


実は私が店内に入ってすぐに素敵な方だと感じていたことを話したら、とてもウィットに富んだジョークで

「あら、お水くらいしかないけれどどうぞ」とカフェのお水を私のテーブルに移してくださいました(笑)

私達は小一時間会話を楽しんだあと、

「きっとまたお会いしましょうね」

と挨拶を交わして別れました。

ここには書ききれないけれど、人生を楽しんでいる人には自然と「品性と誇り」が宿るのだなぁ、と学ばせていただいた出会いでした。

出会いに感謝🍀

    💍 💍 💍 💍




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