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「施設運営費の圧縮及び財政負担の軽減」への反証 ~児童館学童編~

※この記事は民営化の怪しい成果の続きです。

単独学童編では「単独学童の場合、株式会社が受託すると費用は下がらない。社会福祉法人などが受託すれば下がる(場合がある)」という結論になりましたが、これは、

・公務員の給与は民間が基準である。
・職員配置は公営でも民営でも同じ。

という条件を考えれば、ある意味納得できる結果です。

ただ、今回の4学童で大幅にコスト削減できている学童があります。不動学童です。他の3学童との違いは「児童館も民営化」していることです。

民営化後は、学童の費用は児童館側で合算で計上されているので、実態が良くわかりませんが、わかる範囲で費用を見ていきたいと思います。

施設費用の確認

目黒区が出している費用は下記となります。

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児童館との合算ですが、民営化後に約2500万円削減できています。

人件費に絞る

では、単独学童の時にやったように人件費だけに絞ってみましょう。

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実は人件費に絞った方が削減額は大きいです。約2700万円の削減となっています。

学童と児童館は別運営

目黒区では学童と児童館は別々の職員を配置しています。よって公営の場合、児童館併設の学童であっても、児童館と学童の費用は別々に記録されています。職員配置については民営も同じ条件で、学童・児童館のそれぞれの名簿を事業者に提出してもらっています。

ただし、民営の場合、費用はなぜか児童館と学童の合算で出てきています。理由は定かではありません。さらに、事業者の職員の稼働実績まではチェックしていないため、契約通りの運用方法になっているかは定かではありません。区民がこのような疑問を持っても第三者がチェックする機関もありません。

民営の児童館は費用が低い

不動学童・児童館を委託している企業は、単独学童編で紹介した宮前小内学童と同じ事業者です。つまり、人件費としては公営とほぼ同額となります。

100名規模の学童の場合、通常4000万~5000万円位の人件費が掛かっています。不動は117名なので、5000万円近い費用になるはずです。

一方で年間2万人位が訪れる児童館の費用は4000万円ほどです。

合算すると9000万円ほどが、学童と児童館を別運営にした場合の適正費用だと思うのですが、それが何故か7000万円位まで削減されています。

これは不動児童館・学童だけではなく、会計が合算処理されている民営の児童館・学童は、不思議なほど経費が安く済んでいます。

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考えらること

児童館・学童が合算会計処理さているところに答えがありそうですが、考えらることは3つあります。

1.児童館職員の給与がかなり安い。というのはあまり考えられませんが、もしそうであれば合算した金額は低くなります。

2.契約通りの稼働ではない。児童館と学童で別々に出している名簿に従わずに、掛け持ちなどで全体稼働を減らしていれば、このような費用になります。勤務実績を見ればわかることですが、前述しましたが、目黒区は把握していません。

3.単独学童の方が費用をごまかしている。実は、児童館・学童合算額の方が民営としては正しい金額で、単独学童の方が水増しして請求している。

第三者機関が調査できれば、簡単に分かる事なんですが、、、

※根拠となっている数値はすべて目黒区が公開しているものです。時間が経過すると目黒区のHPから削除されるので、下記にコピーが置いてあります。
https://app.box.com/s/a1sq7kfbz5vklf8qjt80vign74n4224v


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