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ただの経済学部出身者が、プータローを経てデザイナーになる話(プータロー編)

情熱大陸のとある回に感化され、Web系のデザイナーを目指すと決意した前回。
実家から微々たる貯金を持ち出してプータロー生活へ突入します。
(ところで今ってプータロー言うんですかね?もう古い?)

プータロー、変なゾーンに入る

実は私は結構プータロー期間を楽しんでいました。

なぜなら自分の人生で初めてぐらいに大きな挑戦をしていたからです。
これは自らの決断で実行していることが大きいと思います。
生活は贅沢できない生活でしたが、ミュージシャンや芸人が夢を諦めきれない話に似ているかもしれません。

自分で腹をくくると苦しいことも楽しい、みたいな変なゾーンに入ってしまった気がします。
「いや、苦しいもんは苦しいでおぬし」とあの時の私には言ってあげたい。

(※余談ですが、夢を目指すなら期限を決めるのも大切ではないかと思うのです。必死になる期間は決めておかないと、経験上、贅沢できない生活も慣れてしまいます。雨風しのげて食べ物に困らなければ、ズルズル夢追い人を続けていくことになる可能性があるのでご注意。)

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プータロー、友人たちに恵まれる

もうひとつは、学生時代の友人たちが支えてくれたから。
「お久しぶり!また京都へ戻るよ!」とともに「プータローでな!」と付け加えた連絡を付き合いの深かったみんなに送ると、ありがたいことに皆会おうよ〜と言ってくれて、私の関西復帰が心細くなかったのはきっと友人たちが迎え入れてくれたおかげだと思います。

しかも、友人たちは、私が無職ということに気を遣い、ごはんを奢ってくれたり連絡をくれる徳を持っている人ばかり。お世話になる度、自分は甘えて情けないなぁと思うわけですが、そういった気遣いができる友人たちがいてくれるというのは本当に誇りだし、これからも大切にしたいご縁です。
私も友人が困っていたら助けられる人でいたいと、この時学びました。

プータロー、1日200円生活しつつ社会に馴染みだす

Webデザイナーの勉強をこん詰めて学ぶと、およそ半年くらいでレベルはさておきWebサイトを作るスキルは身につきます。
その頃、通っていたスクール運営の会社からご厚意をいただき、インターンが始まるのでした。

見ている人は見ててくれるんだなぁ、ありがたいことです。

とは言え、無給のインターンでした。
実はこの頃1日200円に収めないと資金が底をつく状況で、卵かけごはんばかりの毎日。メインのおかずなぞ贅沢品であるという生活をしていました。
これはインターン後に、なんとしてもバイトとして続けたい…崖っぷちに立ってはいないけど、すぐそこに断崖絶壁が見えている状況でした。

なんとかバイトという形で、インターン期間を越えてもなお会社へ訪問できるようになりましたが、依然として生活はギリギリでした。

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とは言え、アルバイトに上げていただいておきながらすぐに給料アップは言い出せないので、とにかくスキルを上げるべく自分のできることは何でも手伝ったり、家でデザイン研究をしたりとにかく必死のパッチで過ごしました。

数カ月経つ頃、面談のタイミングで直属の上司が状況を聞いてくれたので、おかずにメインがほしいんだという旨を思い切って伝えてみたところ、
「それは辛いな・・・魚くらいはつけたいよな」とまさかの共感をゲットしたのでした。

すぐさま「はい・・・大根おろしもできれば添えたいんです。」と返したあたりはちょっと調子に乗ったなと反省しています。

兎にも角にも、こうしてなんとか1日200円ベースで、デザインの勉強&生活が成り立ち、そんな生活を気がつけばスクールを卒業して更に半年ほど続けた頃、ありがたいことに、ここの会社で拾っていただくことと相成りました。

多分、あの時魚をプラスしたいという話が通じる上司でなければ私はこの会社とはご縁はなかっただろうな…と思います。

友人に助けられ、会社の方へ助けられ、両親もなんやかんや言いながら見守ってくれて、あの頃を思い出すと、人の温かさに涙ぐんでしまいます。
(三十路だから最近はすぐ号泣する。)

いつも人に支えられていることを忘れてはいけない

こうして振り返ると、いつだって人に助けられているなぁと思わずにはいられません。

だけど、こうやって人のお世話になるということで「借りは返さなくては!」という気持ちになれます。
お世話になっている時点は存分に甘えているのですが、その後借りを作った方へ、その方が喜ぶようなお返しをすることで、甘えは返上したことになるのではないではないか、という持論が生まれたのでした。

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この頃も、まだまだ「デザイナーです」と胸を張って言えるレベルではなかったですが、拾ってくれた会社と助けてくれた友人たちには、ちゃんとお返しをするべく、改めて即戦力デザイナーになったんねん!と決意しました。


祝・プータロー脱出!
さて、そろそろ最終回にしよかな・・・いや、デザイナー人生は今も続いているので、ここまでで得た私の教訓をシェアする回にしようかなと思います。
また、ちょこちょこと気ままなペースで、これまでのデザイナー経験で私が積んできたノウハウ的な部分もお伝えできればなと思います。

次回は「諦めるには早い」編とかですかね?

・・・松岡修造みたい。なんかしんどそうな上にダサい。
今日はキャッチコピーの発想がよろしくないようです。

それでは、また。



※今回のアイキャッチはrei92xさんのものを拝借しました。なんかそよ風に揺られている感じが気持ちよさそうです。ありがとうございます。

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