第23週 金曜日 芸術家 渡辺幽香

23人目の芸術家は洋画家·版画家の渡辺幽香さんです。

名前と家族


渡辺 幽香(わたなべ ゆうこう)さんは、1856年(安政3年)12月25日 五姓田たつさんとして江戸久留米藩邸内でお生まれになります。

お父さんは有名な浮世絵師·画家の初世五姓田芳柳氏お兄さんも有名な画家の五姓田義松氏です。



画家として



としさんはお父さんの工房で、お兄さん義松氏から洋画を学ばれます。

1876年 同門の渡辺文三郎氏と結婚した事で渡辺姓を名乗られます。

1877年、第1回内国勧業博覧会に油絵「人物図」「野州霧降滝図」を出品し褒状を受けられます。

1882年頃から版画に興味を持たれるようになります。銅板師松田緑山氏

に学んだ後、ビゴー風の西洋人好みの日本風俗を描いた版画集「大日本帝国古今風俗寸陰漫稿」(石版画、1886年)を緑山氏のもとで制作、外国人向けに販売されます。

その後も日本の風俗を描いた「大日本風俗漫画」(石版、銅版、1887年)や、「日本かがみ」(銅版、1887年)を発表されます。


1890年の第3回内国勧業博覧会でもお父さんをモチーフにした「五姓田芳柳像」で褒状を受けられます。


また長年、華族女学校の画学教師を務められました。

1893年、シカゴ万国博覧会婦人館に「幼児図」を発表されます。

この絵は臼に縛りつけられながらも蜻蛉を取ろうと這い出す、したたかな表情の赤子は、これから世界の舞台へ押し出そうとする新興国日本をはしなくも象徴していると評されています。



画の所蔵先 

渡辺 幽香さんの作品は以下の美術館で見ることが出来ます。


横浜美術館

白衣婦人像 1883年 

幼児図 1893年 キャンバス・油彩 横浜美術館
大礼服の渡辺文三郎像 1899-1900年 キャンバス・油彩 横浜美術館

東京国立博物館




犬吠埼海岸 年代不詳 36.2x70.5 
植木棚の少女 キャンバス・油彩 33.0x26.5 
盛装婦人 28.0x17.5 


めぐめぐがすごいと思う渡辺幽香さんのこと

1絵を描く家系に生まれられ、お父さんやお兄さんに劣らず素晴らしい作品を残されていること。
2家族をモチーフに素晴らしい作品を残されていること。
3版画などにも興味を持たれ、日本のモチーフを海外に広められたこと。

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