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2022年、日本のフェムテックは「更年期」が来るこれだけの理由

日経トレンディ「2022年ヒット予測ランキング」でも、フェムテックギアの「Embr Wave2」が紹介されていたが、来年のフェムテックは間違いなく「更年期」だと思っている。その理由を紹介したい。

日本における更年期の現状

更年期の年間経済効果は1.3兆円

経済産業省の調査結果

経済産業省が発表した、2025年時点での日本国内における年間フェムテック経済効果がこちら。月経分野が約2,400億円/年、妊娠・不妊分野が約3,000~5,000億円/年に対し、更年期分野が約1.3兆円/年。

フェムテックサービスの普及により、更年期に関連した症状に関する知識が広まり、これまで治療などしてこなかった女性が約6割→3割まで低下することで、仕事との両立が実現できず、退職・勤務形態を変更する女性が半減するものと仮定している。
生理や妊娠・不妊よりも、社会に与える影響は大きい。

日本の更年期市場規模は3,500億円

ITメディアビジネスオンライン

日本の更年期市場規模は、「更年期・出産による身体の変化」のカテゴリーで2020年3,300億円。2021年度(予測)で3,500億円。
更年期症状改善や骨盤底筋などが代表的商品だが、いわゆる「更年期」に絞ると、OTCの漢方やサプリメントが一般的で、まさにブルーオーシャン。

日本は起業家や新規事業担当者が若いため、身近な月経や妊活分野のプレーヤーが多い。
そして日本における「起業は若い方がいい」という風潮が、中高年の起業のバイアスになっていると考えている。

以下は、2020年10月にFermataが出した、日本国内のフェムテックプレーヤーの比率だが、圧倒的に更年期カテゴリーの企業が少ない。今はもう少し増えていると推測。

Fermataフェムテックカオスマップ(2020年10月)

働く更年期女性の増加

経済産業省

女性の社会進出に伴い、働く女性に占める更年期世代の女性の割合は増加。

この40年間で、共働き世帯が3割から7割に増加。専業主婦の割合が減り、共働きがスタンダードになりつつあることも要因のひとつ。

内閣府

更年期症状で悩んでいる女性は491万人

JILPTリサーチアイ 働く女性の更年期離職

働く女性で491万人も更年期症状に悩んでいる。さらにこちらの調査結果によると、更年期離職者は推定46万人。
企業としても、特に「ESG経営」や「なでしこ銘柄」などを推進する企業は、更年期世代の女性の健康に配慮していく必要がある。

福利厚生メニューの一部として、更年期に対するサービスの提供が有効

更年期症状時に「何もしていない」人が6割以上

経済産業省

更年期症状時に「何もしていない」人が6割以上というデータもある。更年期症状の認知度が低いことや、命に関わるわけではないため、放置されがちなのが現状。

世界における更年期の現状

世界の更年期企業数は1年間で4.6倍増加

参考:Fermata

世界を見てみると、2019年から2020年にかけて、企業数は4.6倍に増加。海外は進んでおり、2022年には日本にも「更年期」のブームが来る予定。

世界の更年期女性人口は2030年に20億人

参考:ブルームバーグ

働く女性や管理職につき女性も増えてきたため、今までに増して需要が増加。更年期女性人口も増えており、2030年には20億人と推測。

まとめ:更年期の認知度を高める施策も必要

英国では、更年期症状が社会問題へと発展し、国が対策に乗り出した。
中学校では性教育の一部で、更年期症状の教育が義務化されている。

日本における更年期の認知度を高めて、いくつになってもいきいき働ける社会を目指すためにも、製品やサービスの開発と同時に、認知度を高める施策も必要だと考えている。

更年期女性のヒアリングでは、メンタルコントロールが重要な課題だと認識しており、ぜひご意見いただけるとうれしいです。

ヒアリングから聞かれた意見(写真:PhotoAC)