見出し画像

留学を通して、その国の文化や歴史を肌で感じる

息子は今、ニュージーランドの小学校に留学中です。
息子が通う学校には、マオリの子供たちもたくさん通ってきています。

学校によっては、子供たちが特定の人種に偏っていてマオリの子はほとんどいない...という学校もある中で、あえてこの学校を選びました。
今日は、そのことについて書こうと思います。

文化や歴史を肌で感じてほしい

ニュージーランドの歴史や文化といえば、避けて通れないのがマオリのこと。
過去には戦争もあり、それを乗り越えて今に至りますが、完全に問題が解決したかと言われると、そうとは言い切れない部分もある複雑な歴史。

ちなみにマオリの歴史については、英語ですがこちらがおすすめ。↓

私はもともと、ニュージーランドに行くからには、息子にマオリの歴史や文化も学んでほしいと思っていました。
なぜなら、留学は単に語学を学べるだけではなく、現地の生活にどっぷり浸かって現地の歴史や文化を肌で感じる絶好の機会だと思うから。

5月に学校見学をした時に、校長先生から「マオリの子がたくさんいる学校です」と教えてもらい、学校の壁にマオリの絵や文字がたくさん描かれているのを見て、「この学校に通わせたい!」と強く思いました。
ニュージーランドは多民族国家ですが、学校教育の中に文化や人種的多様性を積極的に取り入れようとしている学校は、そこまで多くないと思うので。

学校の壁に飾られたマオリの言葉。

学校の取り組み

学校の壁の飾り以外にも、学校では色々な取り組みをしています。

朝や帰りの挨拶
まず、朝の挨拶がマオリ語です。
モリナ〜。アトマリエ〜。
など、毎日マオリ語で「おはよう」の挨拶をしています。
帰りの挨拶もマオリ語でしているようです。

集会の時の歌
毎週金曜の朝に全校集会があるのですが、その時に国家を歌います。
国家はマオリ語と英語の歌詞で、マオリ語で歌った後に英語で歌います。

そしてなんと、手話も同時にやります。
ニュージーランドならではですよね。

バイリンガルクラス
そして、マオリ語で授業をするクラスも作っていこうという動きもあるようです。
マオリの文化を尊重しようという気持ちが感じられて、私はとても素敵だなと思います。

マオリの行事
他にも、マオリの文化を中心に据えた行事や、ハカを学ぶ時間もあります。
学校生活の色々な場面で、マオリの文化について学べる機会を作っています。

多様性について考えるための種を蒔く

この学校を選んだことは大正解でした。
息子はマオリの友達を作り、マオリ語も少しずつ吸収しています。

何より、「一つの国の中でも、民族や人種、言葉や文化などは多様であり、色々な問題はありながらもそれぞれが違いを尊重し合いながら生きている」ということを、無意識にでも学んでくれているのではないかと思います。
そしてこの学びは、人種的同質性がとても高い日本では学ぶのが難しい事柄だと思うのです。
そう考えると、これはニュージーランドならではの学びです。

今はまだ6歳なので、自分の学びをメタ認知したり言語化したりすることは難しいとは思いますが、いずれ大きくなった時に「あの時の学校には色んな子がいたな」と、多様性について考える一つの材料になってくれたらと願っています。

いいなと思ったら応援しよう!