金融緩和の副作用Part3~各国トップの発言は?~

金融緩和の副作用、「アメリカもヨーロッパも日本も金融緩和、ぶっちゃけそろそろどうなの?」というお題の続き。
Part1はECB(ヨーロッパ)とFRB(アメリカ)の金融緩和について、Part2は日本の異次元緩和について書きました。

Part1はこちら。ヨーロッパとアメリカのこと。

Part2はこちら。日本のこと。


では、日銀の黒田総裁は、どのような見方をしているのでしょうか。

2013年4月に超金融緩和を導入した日本。

2年程度で2%インフレを達成する、そのためにマネタリーベースを2倍に、日銀が買う国債を2倍に引き上げる」

結果から言うと、2年での2%インフレ目標は未達。

なので、2016年2月には、マイナス金利も導入
2%のインフレ目標を出来るだけ早く達成したくて、量的緩和だけでなく、マイナス金利も採用した日本。

やめたいけれどやめられない、ドラッグのような異次元緩和。
さて、ドラッグのように副作用はあるのでしょうか?

ここで最近の話、2020年1月の、黒田総裁の発言を見てみましょう。

「マイナス金利を含め、今のところ大きな副作用は起こっていない」

黒ちゃーん!!

と思わず言ってしまいそうなこの発言。ちなみに黒ちゃんとは、私と夫との間で呼んでいた名称です。会ったことないのに馴れ馴れしく呼んでいます。ちなみに、財務省内では「クロトン」という愛称だそうです。

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さて、金融緩和について、世界はどういう姿勢なのでしょうか。

ヨーロッパ
ECBのダガルド総裁

「副作用には十分気づいている」(2019年12月)
「現在の政策の潜在的な副作用をいていく」(2020年1月)
スウェーデン
リスクバンクのイングベス総裁

「景気押し上げの効果はあるが、極めて長期に導入された場合、経済に何が起こるかは全く別の問題だ」(2019年12月)
アメリカ
FRBのパウエル議長

「マイナス金利は金融システムに著しい複雑さやゆがみをもたらすリスクがある」(2019年10月)
「現在の環境においてマイナス金利が適切でないことは確実だ」(2019年11月)
「マイナス金利は最優先手段にはならないと思う」(2019年12月)
はい、ここで日本をもう一度。
日銀の黒田総裁
「マイナス金利を含め、今のところ大きな副作用は起こっていない」(2020年1月)


スウェーデンは、2009年に主要国で初めて政策金利をマイナスにした国
そのスウェーデンが、2019年12月19日、マイナス0.25%→0%に引き上げ、マイナス金利からの脱却を決めたのです。
ということでスウェーデンの中央銀行トップの発言も載せてみました。


アメリカでも、ヨーロッパでも、長期的なマイナス金利に否定的な見方が広がっているのに対して、日本は「擁護姿勢」です。いつまで続けるのかなぁ。

みなさんは、日本や世界の金融緩和について、どう思いますか?
いつまで続けるべきだと思いますか?


(今回の記事は、2020年1月26日の日経ヴェリタス10面を参考に書きました。)


前々回(Part1)から読むとよく分かります!

前回(Part2)の記事を読みたい方はこちら。


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