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数字で見る!今後の中国の見通し~GDPが1万倍以上!?~

こんばんは、FPむーです。

アメリカと中国の貿易戦争が、また進みそうですね。

今日は中国の今後の見通しについて、数字を通して解説していきます。

中国に進出している企業にお勤めの方、
中国に投資しようか迷っている方、
中国に興味がある方、
ぜひ読んでみてください!

ということで、前回に引き続き、今日も中国のお話です。

◆注目の都市、深センはどのぐらい発展したの?

中国の見通しを説明する前に、
中国が今どのくらい発展しているのか。
そこを見てみましょう。

中国と言えば、40年前に経済特区を作りました。
深セン市、珠海市、汕頭市、廈門市の4ヶ所です。
この4ヶ所については、経済に特化するよってことです。
まずこの発想が中国らしいですよね。

最初に設立された4ヶ所の経済特区が、このたび!
8月26日に設立40周年を迎えました。
設立40周年だって!!!

その中でも特に発展しているのが、深セン
名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

どれぐらい発展しているのかって?
規模が分かりにくいですよね。
ここで、経済特区になる直前の深センと、今の深センのGDPを比べてみましょう。

1979年 1億7900億元
2019年 2兆6900億元


ケタが違うので、パッと見わかりにくいかもしれませんが、

1億→2兆!!!!


40年間でGDPが1万倍以上になっています!


GDP1万倍とか、数字が大きすぎて、ちょっと意味がよく分からない…

日本が失われた30年を経験している間に、
深センはGDP1万倍になっていたんです!

深センのGDPがすごいことは分かったけれど、
中国全体はどうなの?って思ったそこのあなた。

景気がいいか悪いか、3つの指標から見てみましょう。

景気がいいのか悪いのかを知るためには、
PMIという指標があると紹介したことがあります。

ということで、1つ目の指標はPMIです。

◆1◆PMIから見る中国の景気

景気がいいか悪いかがすぐに分かる指標、
それがPMI。

PMIの判断はとても簡単。

50を上回る状態が続くと景気拡大
50を下回る状態が続くと景気減速です。
50が判断の分かれ目!!!

詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。

では、中国のPMIはいくつなのかって話よね。

中国の8月のPMI指数は51.0
PMI指数って、50を超えると景気いいよという指数なのですが、6ヶ月連続で50以上なのです。つまり、ざっくり言うと、中国は6ヶ月連続で景気いいよってことです。

本当に景気いいのか?と思ったそこのあなた。
中国の雇用を見てみましょう。

◆2◆雇用から見る中国の景気

中国最大手の国有企業である「中国石化集団(SINOPEC)」は、2021年度の新卒採用を始めたのですが、全体の採用予定数はなんと…約1.1万人!!

新卒採用1.1万人ってどのぐらいの規模かって?
例えば、日本3メガバンク。銀行って新卒採用が多いじゃないですか。
その3メガバンク合計で、2021度の新卒採用は1440人程度の予定です。
中国は1企業で1.1万人の採用、
日本は3メガバンク合計で1440人の採用。

しかもこの数字、リーマンショック前と比べると70%も減っているんです。

これにはカラクリがあって。

中国政府が重要としているものがいくうかあるのですが、特に最重要課題としているのが「雇用」。5月に開催された全人代で都市部の新規就業者数900万人以上という目標があったのです。これを達成するためには、国有企業が頑張らないといけないわけで。お国の要求にこたえる形として、こういう規模の採用があるわけです。


PMIや雇用が良いのは分かったと。
でもそれ、中国が発表している数字だよね?
もっと客観的な数字はないの?
と思ったそこのあなた。

あります。

◆3◆OECDの経済予測から見る中国の景気

OECD(経済協力開発機構)が経済の見通しを発表しているのは、以前の記事でも紹介したことがあります。

そのOECDの経済成長の予測を見てみましょう。

    2020年  2021年
世界 -4.5%  +5.0%
中国 +1.8%  +8.0%
米国 -3.8%  +4.0%
日本 -5.8%  +1.5%
欧州 -7.9%  +5.1%

世界全体で2020年はマイナス成長の見通しの中、中国だけはプラスの見通し!
しかも、2021年の経済成長の見通しも他の地域より圧倒的に高い+8.0%成長の予測!

米中関係がまた怪しくなっている今日この頃ですが、

・PMI指数が6ヶ月連続で50以上と景気がいい
・新規採用人数が900万人という目標
・OECDの経済成長率予測が+1.8%~+8.0%
深センのGDPが40年で1万倍

こういう数字を見たり、中国で働いている友人の声を聞いたりしていると、中国はまだまだ開拓余地のある面白い地域だな、と思うのです。

☆追伸☆

こういう本を読むと、日本とはスピード感が違うなぁって痛感します。
中国の新しい金融を知りたい方、バリバリ日系の銀行員の方は、是非読んでみてください。

この本の読書感想文はこちら。

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