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乳がん〜泣きながら決断したこと〜

乳腺科の受診を終えて
次は婦人科に行き、超音波検査をすることに。

前に妊娠検査をしたときは胎嚢しか確認できなかったのが今回はその中に小さな点があり
1週間しか経っていないのにどんどん成長しているのを見て
苦しくなり息が震えました。

このとき婦人科の先生は何の悪気もなかったと思います。
「心拍も確認できて、元気に育っていますよ」と言われました。

これは望んでした妊娠で
前回流産したときも本当に悲しくて
先生のこの言葉をずっと聞きたかったはずなのに。

心境はひどいものでした。

周りにいるお腹の大きな妊婦さんやマタニティマークが目に入ってきて
「今もしわたしが健康だったら」と思うと罪悪感でいっぱいになり自分を責め続けました。

最悪なテンションのまま暫く待ち、
やっと名前を呼ばれたときには13時過ぎ。
8時から病院に来ていたので
流石にちょっと疲れていました。





部屋に入るとさっき妊娠検査をした先生とは別の先生で
眼鏡をかけた優しそうな男性でした。

先生は、妊娠と治療を同時に継続したいという私の意向を汲んで
紙に書きながら丁寧に説明してくれました。

ものすごく簡単に言うと
胎児が成長していく過程の前半と後半で作られる器官が違っていて
前半のうちにがんの治療をした場合胎児に表れるリスクとして奇形や口蓋裂(唇に裂け目ができる)がある
後半の時期まで待つには私の腫瘍が大きく、その間にがんが進行する恐れがあるのでおすすめしない
ただし後半に治療をスタートしたからといって胎児に与えるリスクはゼロではない


理解の遅い私でも分かりました

継続は無理なんだと


分かった瞬間、私は無表情のままでしたが糸が切れたように涙がドバドバ溢れ出して
「無理だと諦めた自分」「悲しんでいる自分の母性」の感情が分かれているようでした。

それを見た先生は私が何を考えたかもう察していたと思います。

子どもがひとりもいないという状況だったり
不妊治療の末または高齢で今しかチャンスがないという場合だったら
同時継続も考え得るというようなことを言われました。

そもそも第一子の妊娠時に
食べない方がいいものを全て避けて
カフェインを1ミリも摂取しないようにして
極限まで心配事を避けていた私にとって
最初のCTで放射線が当たることすらもう無理な話で

こんなにお腹の子にリスクを背負わせながら
私の産みたいという気持ちを優先することはとても出来ませんでした。

ここで妊娠を諦めることになりましたが
この婦人科の先生には感謝しています。
私の気持ちに寄り添って話をしてくれる方だったので
そのおかげで自分で考えて、ちゃんと自分で決断することが出来たからです。

最後に
「旦那さんと話して、どのようにするか決めてください」と言われて
この日の病院の受診は全て終わりました。

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