あるマーケターのつぶやき

あるマーケターのつぶやき

最近の記事

おいしいねー!が聞けるまで

もうすぐ2歳になる息子は、食べることに無頓着だ。 活発な子なのでおなかはすくだろうに、いつだって食べることより遊ぶことに夢中。ごはんはいつも二の次で、気分が乗らなきゃ食べない。集中が途切れても食べない(もってせいぜい10分)。一口食べても気に入らなければすぐに吐き出し、二度と口を開けてもらえない。しまいにはお皿やコップをひっくり返す。食べ物をつかんで投げる。ついでにフォークも投げつける。 そんな息子に何とかごはんを食べてもらおうと、母はいつも四苦八苦。少しでも楽しんでもら

    • つみかさね

      人生は積み重ねだな、と息子を見てるとつくづく思う。 ついこの間までできなかったことがもうできている。 知らなかった言葉を知って、 届かなかった場所に手が届く。 日々、あからさまに言葉や知識や経験をつみかさねている。 あれ、私は昨日の私から、果たして何か積み重ねただろうか。 大人になってもきっと、今日の私のほうが昨日の私よりも知れることは多いはずなのに。 ただ緩慢に時間だけをつみかさねている今日このごろ。 もったいないね。

      • N=1の確かな情報

        そごう・西武の正月広告が心に響いた。 「百貨店が売っていたのは、希望でした」 言葉だけなら単なる綺麗事にうつったかもしれない。が、<領収書>と書かれたこの広告には実際に今年、そごう・西武で売れた、コロナ環境下ではなかなか出番のなさそうなアイテムの販売実績が記載されていた。 「新型コロナウイルスで行動が制限された2020年。それでも、自由に旅行できる日のために、662人のお客様がスーツケースを購入された…」 リアルな情報にストーリーを与えることで、百貨店で売っているのが

        • ジレンマ

          年をとると、やれないと思うことが増える。 考えることさえやめてしまうことが、たくさんある。やりたい!に正直に駆けまくっていた20代までとは違い、現実に手足を縛られている。 昔だったら出来た、でも今は出来ない。今を言い訳にして、踏み出さないことが増えていく。何より、怖いものが増えた。何かを始める前に、その大変さを推し量るものさしが増えたのだと思う。あのときより大変そうだ、きっと今より辛い。大人になるにつれいろんなものさしを持ってしまったことで、新しい何かに踏み出す勇気を失って

          朝の東京が好きだ

          早朝の銀座とか、表参道午前9時とか。 私は朝の東京が好きだ。 まだ何も始まっていない、これから始まる鼓動を秘めているから好きなのか、すべてを終えた潔さがあるから好きなのか、どちらかはわからないけど。 昼間にはない静寂と、余裕と、少し希望。 だから私は、朝の東京が好きだ。

          欲求

          守りたいとか、誰かのために何かをしたいとか。 そんな、本能のように美しい想いも実は、 人が人であるがゆえの欲求。 #コラム #日日のつぶやき

          執着とは

          人や物に執着するのは、 満たされなかった反動? それとも、満たされてきた傲慢? いずれにしても執着って、 自分を主語にした我儘以外の何物でもないな。 時には大事なんだけどね。 #コラム #日日のつぶやき

          ありあわせの言葉で生きる

          みんなが思いつかないような美しい言葉を重ねられることが、素晴らしいと思っていた。 そういう言葉を紡げる人は、世界が人より鮮やかに見えてるとか、人より豊かな感性を持ち得ているとか、そんなふうに思っていたから。 でも最近は、必ずしもそうじゃないんだなって考え直すようになった。 だって、世の中の大半の人はありあわせの言葉で生きている。誰だって美しい言葉を持つチャンスはあるのだけど決してそうならないのは、生活に必要な言葉なんて所詮、身の回りにあるありあわせで十分ってことなんだ

          ありあわせの言葉で生きる

          不自由が自由で自由が不自由で

          休暇をとってマレーシアに。 前半は、ランカウイ島のリゾートにこもってひたすらのんびり。後半は、クアラルンプールでショッピング三昧。 ランカウイのホテルはとにかく居心地がよくて、清潔だしサービスも行き届いており、お客さんの質もいい。でも、一流ホテルにもかかわらず日本のホテルと比べると明らかにいろいろ物足りない。タオルの交換を忘れていたり、ミニバーの補充が十分じゃなかったり。レストランのサービスもどこか間が抜けている。なのになぜか、隙のない日本のサービスよりもよっぽど居心地が

          不自由が自由で自由が不自由で

          評定の同窓会

          男の人ってずるい。 女は、30過ぎると「変わらない」が最大の褒め言葉なのに、男の人といったら「脂がのった」だとか「落ち着いた」とか、ただ太っただけの人だって「柔らかくなった」とか言われて、褒め言葉が絶えない。 女にとって年を重ねることは、いかにプラマイゼロを獲得するかなのに、男の人は好き勝手に年をとって。ほら見たことかと言わんばかりに、プラスの評価を獲得する。 あぁ、男の人ってほんとずるい。 #コラム #日日のつぶやき