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「傲慢と善良」にハッとした1月末


実家に一時的に戻り調子が良くなったからか、めっきりnoteを書きたいと(吐き出したいとか、感情を整理して文章で昇華したいとか…)思うことがなくなった。自分でも驚いている。

noteどころか、手帳に毎日書いていた日記も数日おきに。
家族が話し相手になるからユーチューブなどを見る時間も減った。
1月スタートのドラマを楽しんでいる。
一日を良い意味で”適当”に過ごせている。
2023年は元気に一年を過ごしたい!

今月から、やっと
「復職7ヶ月目の記録」ではなく、”普通の月末の日記”を書けるようになった。嬉しいのでなんてことはない、本の感想を記す。

先日、ずっと気になっていた、辻村深月さんの「傲慢と善良」を読んだ。
届いて開封して本の分厚さに驚いたが、話題になっているだけあってどんどん次が気になってしまう作品だったので一気に読了した。

東京生まれのイケてる男性が、その経歴ゆえ婚期を逃した感じ。
そんな相手と結婚できるなんて”人生の一発逆転”だからと、滑稽なほど執着してしまう女性。その女性の出身地での田舎あるある。弱さの表現が上手い作家さんだ。
婚活が上手くいかない人は”自己評価は低いのに自己愛は強い”、「傲慢さと善良さが同居した人」だとか。
”ピンとくる”ってのは自己評価額を上回った相手だから、とか。うなる名言も連発され、とても濃かった。

また、
女性の「この人と一緒になったら絶対安心して幸せになれる、と分かっているのに、どうしてもキスやその先が…」という感情、「嫌味でなく本当に、好きになれたらどれほどいいか…なれる女性が羨ましい」という葛藤に大共感してしまったあたり、私も相当な傲慢タイプだと、身につまされた。

私は地元のことは大切に思っているけれど、まだ全然戻りたくない。それは、この小説にも描かれている「田舎の世界の狭さを、のどかでありがたい幸せと思えない性格・すぐ知り合いと交わるような窮屈でプライバシーのない怖さ」が引っかかっているからだとも気づいた。

かといって今の自分は、東京に転勤しても好きな人に出会える気が全くしない。まずは、とにかく元気に働きたい一心で。キャパがいっぱい。
だから、”婚活で相手が見つかったとて、こんな顛末もある”というえぐりと、”田舎あるある”でダブルでえぐられた。笑

Z世代で恋人のいる割合が2割だとか最近ニュースになっていたが、アラサーが結婚に足踏みするだけに留まらず、若い子もみんな自分の人生をうまく軌道に乗せる、失敗しないように駒を進めていくことでいっぱいなんだろうなあ。(Z世代はインスタで付き合う、とか聞いていたからてっきり若い子はリア充ばかりなんだとおもっていた)

傲慢さも善良な性格も、”仕事をする・人と関わる”ときには大切だと思うが、恋愛するときにはきをつけなきゃいけない要素だと学んだ。
うっかり出てしまう要素だからこそ、自分を俯瞰して恋愛に向き合いたいと思った所存。オススメの一冊です。

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