1/23 人魚の解剖、って話
この前の医学部の解剖実習で、
人魚の解剖をしてたとき、
同期の男の子がまず耳をそぎ落として、
それを持って走って壁にピタッとくっつけて、
「壁に耳あり!!!」
をやってて、
「あ、人魚でもやるんだ」
と、少し嫌な気持ちになった。
人魚の腹を裂いたら薄ピンク色の卵がたくさん、
ポロポロこぼれ落ちて、
それを見た同期の女の子が、
「これって魚卵でいいのかな? 人卵なんて言葉ないよね?」
と聞いてきたので、
「人魚卵はどう?」
と提案したら女の子は、
「たしかに」
と言った。
ひと通りの作業が終わってから、
そぎ落とされた耳を片手に持ち、
その上に卵をポトリと一粒落としたら、
コンクパールのイヤリングをしているように見えて、
ちょっとだけうらやましくなってしまったよ。
って話。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?